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Gaborフィルタ

生体の視覚皮質(第一次視覚野)には、方位選択性を持つ神経細胞があることが 知られている。また、猫の視覚皮質の単純型細胞の受容野特性は、Gaborフィ ルタでうまく近似されることが知られている [20]。Gaborフィル タは、

$\displaystyle \psi_{\mbox{\boldmath$k$}} \left( \mbox{\boldmath$x$} \right)$ $\textstyle =$ $\displaystyle \frac{\mbox{\boldmath$k$}^2}{\sigma^2}
\exp \left( \frac{- \mbox{\boldmath$k$}^2 \mbox{\boldmath$x$}^2}{2 \sigma^2} \right)$  
    $\displaystyle \left[ \exp \left( i \mbox{\boldmath$k$} \mbox{\boldmath$x$} \right) - \exp \left( {- \sigma^2}/{2} \right) \right],$ (2)

で定義される[64]。式(2)中のパラメタは、そ れぞれ、 $\mbox{\boldmath$x$} = \left( x, y \right)^T$, $\mbox{\boldmath$k$} = k_{\nu}
\exp\left(i \phi \right) = \left( k_{\nu} \cos \phi, k_{\nu} \sin \phi
\right)^T$, $k_{\nu} = k_{max} / f^{\nu}$, $\phi = \pi \mu / 8$ である。

Gaborフィルタの出力は、ほとんどの出力が$0$であり、少数個の出力だけが値を 持つような表現となることが知られている [20]。つまり、スパー スコーディング(sparse coding)になっている。また、自然画像から切り出した 局所領域のスパースさを最大にするような制約条件を用いて自己組織的にフィル タを構成したところ、Gaborフィルタに類似したフィルタが得られたことが報告 されている [74]。図2に顔画像に対する Gabor フィルタの出力の例を示す。

図 2: Gabor フィルタとその出力例
\begin{figure}\begin{center}
\psfig{file=face6-1.eps,width=2.5cm} \hspace*{1mm}...
....2cm}\\
(f) \hspace*{1.2cm} (g) \hspace*{1.7cm} (h)
\end{center} \end{figure}



平成14年11月18日