ここでは、 枚の顔画像のうちの
番目の画像を、各画素の値をならべた
次元のベクトル
として表現する。また、
枚の画像の平均ベ
クトルを
とし、各画像か
ら平均ベクトルを引いたベクトルを
で表し、各画像から平均ベクトルを引いた画像の集合を行列
で表す。
画像集合を平均2乗誤差の意味で最適に近似する正規直交基底 は、主成分
分析(KL展開)を用いて構成することができる。
まず、ある正規直交基底 が与えられたとき、ある画像
の
の列の張る空間への射影
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(3) |
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(4) |
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(5) |
このとき、ある画像
に対する主成分スコア(固有空間での表現)は
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(7) |
また、2枚の画像
と
が与えれた場合、各画像の主成分
スコア間の距離は、
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また、行列の特異値分解の関係から、
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(9) |
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(10) |
Kirby等[48]は、100枚の顔画像に対して主成分分析を行い固有空間の 次元を50次まで取れば 95% 以上の情報が復元できることを示している。また、 Turk等[103,104]は、16人の被験者から撮影した2500枚の顔画 像のデータベースを用いた認識実験を行い、向きや大きさが一定なら96%の認識 率を得ている。Pentland等[85]は、3000人から取った7562枚の顔 画像のデータベースを用い、128枚の代表的な顔画像から主成分分析により構成 した20次元の固有空間を用いた識別で、95%の認識率を得ている。さらに、目・ 鼻・口などの部品に対しても固有空間を構成し、それらと顔全体の固有空間を組 み合わせてた認識により、98% の認識率を得ている[85]。