next up previous
次へ: 主成分分析を用いた顔認識 上へ: statface 戻る: 4方向面特徴

正面顔認識のための統計手法

顔画像の認識でまず考えられるのは、目・鼻・口などの顔を構成する部品の形状 やそれらの配置の個人差に着目し、これらから特徴点を抽出して認識に利用する 方法である。しかし、顔画像からこれらの部品を精度よく抽出することはかなり 難しい。また、各部品がうまく抽出できたとしても、類似した形状の差を認識に 利用することはそれほど容易ではない。そこで、このような顔に特有の知識を用 いるのではなく、顔画像そのものをパターンとして扱い、統計的パターン認識手 法を適用する方向の研究が活発に行われている。

最も簡単なパターン認識手法は、パターン間のマッチングに基づく方法であるが、 画像そのものをパターンとして扱った場合には、パターンの次元が膨大になって しまう。そのため、パターンを情報圧縮した後でマッチングを行う方法がいくつ か提案されている。パターンを情報圧縮すれば、入力条件の変動に対して頑健な 認識結果が得られると期待できる。Turk等[103,104]が提案し た固有顔(eigenface)による方法では、主成分分析によりパターンを情報圧縮し、 顔画像の識別に利用している。手法の単純さと固有顔という名前の付け方の上手 さから、顔画像の認識において最も有名な手法のひとつとなっている。このよう な手法は、Appearance-based顔認識手法と呼ばれている。



Subsections

平成14年11月18日