今、学習用の計測値データ(ベクトル)の集合 は、予め何らかの方法で 個のクラスに 分類されており、 各計測ベクトルには 個のクラス のどのクラスに属しているかの情報が与えられているとする。
このとき、計測ベクトル
のクラス内共分散行列 および
クラス間共分散行列 は、それぞれ、
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判別分析では、計測ベクトル
に対するスコア(固有空間での表現)を、
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係数行列
を決定するための判別空間の良
さ(判別力)の評価には、判別基準
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主成分分析の場合には、2つの計測ベクトル と に対 する主成分スコア間の距離は、元のベクトル間の距離と関係があったが、判別 分析の場合には、2つの計測ベクトル と に対する主 成分スコア間の距離 は、多クラスの分布間の平 均マハラノビス汎距離 と密接に関係して いることが知られている[51]。つまり、判別分析の場合には、平均 クラス内分散の逆 で重み付けたベクトル間の距離を近似的 に計算していることに対応する。
判別分析は、主成分分析と同様に、固有顔を構成する場合にも利用でき、係数 行列の各列 は、主成分分析の場合と同様に、固有顔として解釈で きる。Swets等[73]は、判別分析を用いた固有顔による顔画像認識 手法を主成分分析を用いた場合と比較し、判別分析を用いた方法の優位性を示 している。