次へ: 複素自己回帰モデルのz変換
上へ: 複素自己回帰モデルの最尤推定とz変換
戻る: 複素自己回帰モデルの最尤推定とz変換
まず、輪郭点列に最小2乗法によって複素自己回帰モデルをあてはめて得られた複素
自己回帰係数が最尤推定法によっても得られることを示す。
今、複素ガウス分布
を、
 |
(315) |
で定義するものとする。輪郭点列
に
次の複素自己回帰モデ
ルをあてはめたときの予測誤差
 |
(316) |
が独立に平均
、分散
の複素ガウス分布に従うとすると、
輪郭点列
に関する尤度は、
となる。この対数をとって、対数尤度は、
 |
(318) |
となる。これを最大とするためには、係数
は、式(7.4)を最
小とする必要があり、平均2乗誤差を最小とする係数に一致する。従って、
輪郭点列に最小2乗法によって複素自己回帰モデルをあてはめて得られた複素
自己回帰係数は最尤推定によって得られる係数と同じになるといえる。また、対数尤
度を最大とする
は、最小平均2乗誤差
に一致
する。この時達成される最大尤度
および最大対数尤度
は、それぞれ、
で与えられる。
Takio Kurita
平成14年7月3日