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画像ピラミッド上での特徴

高次局所自己相関に基づく特徴は、近傍の画素の濃淡値の積を画像全体に対して 足し合わせて得られる。つまり、画像の非常に局所的な特徴である。従って、高解像 度の画像から抽出された特徴は、対象の計測や識別のためには細か過ぎるかもしれな い。計測や認識課題に対してもっとも有効な解像度は、計測対象や認識対象に依存し て決まるはずである。

図 8.3: 画像ピラミッドの例
\begin{figure}\begin{center}
\psfig{file=images/fig-8.3.eps,width=100mm}\end{center}\end{figure}

画像ピラミッドは、高解像度の画像から低解像度の画像までのいくつかの異なる解像 度の画像の集合として構成される [12]。図8.3に画像ピラミッ ドにおける画素間の対応関係を示す。画像ピラミッドを構成するには、例えば、画像 を重なりのない小領域に分割し、各小領域をその平均値で置き換えるという操作を繰 り返せばよい。

画像ピラミッドの各画像から高次局所自己相関に基づく特徴を抽出すると、それらの 特徴の集合には対象の詳細な情報から大まかな情報まで含まれている。 しかも、対象の平行移動に関する不変性は、これらの特徴にも引き継がれる。従って、 これらの特徴は、全体として良い初期特徴となると考えられる。



Takio Kurita 平成14年7月3日