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多変量解析手法による適応的学習

高次局所自己相関に基づく特徴は、課題に依存しない一般的で基本的な特徴となって いるが、計測や認識に必要な対象画像の情報は全体としてある程度抽出していると考 えられる。従って、計測や認識に有効な特徴を抽出するためには、これらの特徴を統 合(総合)する必要がある。このためには、ニューラルネットを用いることも可能で あるが、ここでは、最も簡単な方法として、初期特徴 $\{x_i\vert i=1,\ldots,M\}$ の線 形結合

\begin{displaymath}
y_j = \sum_{i=1}^M a_{ij} x_i + b_j \ \ \ (j=1,\ldots,N)
\end{displaymath} (349)

によって、有効な特徴を抽出することを考える。ここで、$\{a_{ij}\}$ および $\{b_j\}$ は、それぞれ、結合係数および定数である。また、$M$ は、特徴の個数で ある。これを行列表現すると、
\begin{displaymath}
\mbox{\boldmath$y$} = A^T \mbox{\boldmath$x$} + \mbox{\boldmath$b$},
\end{displaymath} (350)

と表される。ただし、$A^T$ は行列 $A = [a_{ij}]$ の転置を表す。

ここでは、与えられた課題に対する線形システムの良さのある評価規準に基づいて最 適な係数を例からの学習によって自動的に決定するために多変量解析手法を用いる。



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Takio Kurita 平成14年7月3日