画像計測のための例からの学習法として、重回帰分析は汎用的かつ直接的な手法であ
る。学習に用いる対象画像の集合を
、画像
に対する望ましい計測結果を
、特徴ベクトルを
とすると、
重回帰分析は、出力
と
の平均2乗誤差が
最も小さくなるように係数行列
を決定する手法である。2章で述べたように、
最適な係数行列は、一意に定まり、
こうして得られた各計測課題に対して最適な係数行列
を用いて、システムは新
たな入力画像に対する計測値の良い推定結果を高速に算出できるようになる。
望みの計測結果
の与え方は、計測課題に応じて、いろいろ考えられる。例
えば、面積や対象の数のような計測の場合には、
は、
次元の数値になり、
異なるふたつの対象の個数の同時計測の場合には、
は、各対象の個数を含
む
次元のベクトルとなる。
新たに学習データを増やしたい場合や、学習データが一度に少しずつしか得られない ような場合には、逐次的な学習が必要となる。線形重回帰による学習の場合には、全 てのデータが一度に与えられた場合と結果的に同じ係数行列を計算するための逐次学 習方式が存在する[72]。その計算過程は、以下のようになる。
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