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次に、線形判別分析と数量化2類について考える。事後確率
の最小2乗線形近似は、
![\begin{displaymath}
L(\theta_j\vert\mbox{\boldmath$u$}) = p(\theta_j)[(\bar{\mb...
...^{-1} (\mbox{\boldmath$u$} - \bar{\mbox{\boldmath$u$}}_T) + 1]
\end{displaymath}](img417.png) |
(144) |
で与えられるから、これを
の定義式に代入す
ると、
![\begin{displaymath}
\tilde{\gamma}(\theta_i \wedge \theta_j) = \int L(\theta_i\...
...bar{\mbox{\boldmath$u$}}_j -
\bar{\mbox{\boldmath$u$}}_T) + 1]
\end{displaymath}](img419.png) |
(145) |
となる。これは、
の事後確率
の最小2乗線形近似
を通じての近似
である。この
に関して、
と同様に、関係
 |
(146) |
が成り立つ。
ここで、非線形判別分析によって得られる最適な非線形判別写像
 |
(147) |
に事後確率
の線形近似
を代入すると、
となる。ここで、
で
ある。一方、非線形判別分析の固有値問題
![\begin{displaymath}[\Gamma_{\Theta} - \mbox{\boldmath$p$}_{\Theta}\mbox{\boldmath$p$}_{\Theta}^T]Y = P_{\Theta} Y \Lambda
\end{displaymath}](img357.png) |
(149) |
の
に
を代入すると、
 |
(150) |
と書ける。ここでも、固有ベクトル
は、条件
を満たすから、式 (2.149) の右辺の第2項は
となる。
今、固有方程式 (2.149) に左から
、右から
を掛け、
とおくと、
 |
(151) |
となる。これは、まさに、線形判別分析の固有値問題と同じである。この時、判別写
像
は、
 |
(152) |
となり、線形判別分析によって得られる最適な線形判別写像と一致する。つまり、線
形判別分析が事後確率
の線形近似
お
よび
の線形近似
を通して、非線形判別分析の近似になっているとみなすことがで
きる。数量化2類についても同様な結果を示すことができる。
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Takio Kurita
平成14年7月3日