6.ハンバントタ(Hanbantota)【ハンバントタ郡(Hanbamtota郡)】 |
1) ハンバントタ地区の漁村 |
ハンバントタ郡は東部地方でも、とくに被害の大きかったところです。ハンバントタ村には大きな漁業集落がありましたが、ほぼ壊滅したと報告されています。*
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各郡の沿岸地域がどの程度の被害を受けたかを示した資料としては次のような公式統計があります。 |
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Department of Census and Statistics (2005) Preliminary Statistics of the Census of
Buildings and Persons Affected by the Tsunami - 2004 |
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写真58:漁業集落の跡
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写真59:道路沿いに建てられた住宅
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写真60:工事がつづく海岸
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現在、海岸沿いに家を建てている人は少なく、ほとんどの人が内陸部にある仮設住宅や新設された住宅団地に住んでいます。みなれた南アジアの漁村風景を、ここではみることができません。政府は、海岸から100m以内に住居や構造物を新たに作ることを禁止しました。被災住民はもとより観光業者の多くが強く反発したため、現在では、このゾーニング規制が緩和されています。地域によって異なりますが、35m~50mに設定しなおしているところが多いようです。 |
2) 巨大団地の建設 |
写真61:台湾のNGOがたてた住宅団地
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ただ、ゾーニング政策が二転三転したために、政府やNGOが建設した住居の多くが内陸部に位置しています。ハンバントタは被害が大きかったこともあって、海から遠く離れたところに巨大な団地ができています。
団地に新居を構えた漁業者は、毎日、漁にでるために浜に通っていきます。ボートや漁具の管理が大変だ、と言います。
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