学生募集 |
学生さんへのメッセージ |
現在、コンピュータやインターネット、携帯電話等の情報基盤技術が急速に
整備され、情報技術の応用分野もどんどん複雑化・多様化しています。しかし、
認識、学習、状況に応じた判断、注意、意味理解、要約等といった「人間には
簡単に出来るけれども、現在のコンピュータには難しい」情報処理機能が実現
できていないことがボトルネックとなって、非常に制限された状態でしか利用
できない応用も多々あります。例えば、視覚の機能では、人間はかなり劣悪な
条件下でも容易に人の顔を見つけることが出来ますが、現在のコンピュータビ
ジョンでは、まだ人間ほどの性能は得られません。そのため、現状では、汎用
の視覚システムが様々な機器に組み込まれて使われるまでには至っていません。
一方、脳科学は、21世紀に残されたフロンティアサイエンス研究の重要な課
題と認識されており、世界中で精力的な研究開発が行われています。その結果
として、次第に脳における情報処理の作動原理が明らかにされつつあります。
そうした脳科学の知見を取り入れて、「人間には簡単に出来るけれども、現
在のコンピュータには難しい」情報処理を開発するためには、脳科学と情報科
学を融合したチャレンジングな研究が必要となります。
そうした脳科学の知見を取り入れた情報処理手法の開発、人間の眼球運動を
模倣した人工視覚の開発、学習や注意の機能に関する理論的な研究等の基礎的
な研究から、映画の理解や画像中の顔や人物の発見・認識手法の開発等の応用
研究まで、様々な角度から「人間には簡単に出来るけれども、現在のコンピュー
タには難しい」情報処理機能の実現を目指した研究をやってみたい学生を募集
します。
脳神経情報研究部門には、遺伝子レベルの生理学の研究者から、脳科学や学
習の理論の研究者まで、様々な専門分野の研究者がそろっていますので、そう
した研究者との交流により情報科学と生命科学の融合領域での研究を効率的に
行えると思います。また、脳神経情報研究部門には、脳活動を非侵襲的に計測
するためのNIRS脳計測装置や機能的磁気共鳴画像(fMRI)装置などもあり、課
題の進捗状況によってはそうした装置を利用した実験等を行うことも可能です。
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研究環境 |
空きがあれば産総研の宿泊施設(シングルルーム 15,000円/月 )を利用可能です。
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