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1 |
漁協の存在意義はなにか? |
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かつて、漁協に限らず協同組合は、農村・漁村開発を進めていくうえで必要な組織と考えられていました。政府はもちろん、海外の援助機関も、組合の育成に力を入れてきました。しかし、成功するケースがあまり多くなかったことから、今では、簡単に組織・運営できる形態、例えば「協会」のようなものが設立されるのが普通です。パラワンの2つの組合の事例を、どこまで一般化できるのかどうか、検討が必要です。
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2 |
資源管理と経済事業(Livelihood project)の結合が可能な条件とは? |
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パラワンの事例では、漁協は、資源管理と経済事業を結合させて運営しています。それが可能になったのは、次のような理由からではないでしょうか。
1) |
バランガイ(村)を基盤にした組織であったこと |
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バランガイには、”community-based organizations (functions)”が多数あります。行政機能、住民の合意形成・伝達機能、資源管理、生計向上、福利厚生、教育・訓練など、さまざまです。その幾つかを組み合わせたのが、漁協だったと考えられます。
言い換えれば、バランガイという社会的広がりの中にあって、人々の共同結合が可能になったのです。
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2) |
バランガイを受け皿にした支援があったこと |
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カラマイの事例でみたように、バランガイを受け皿にした支援事業があると、それを機に住民の共同活動が始まりやすいのです。それがないと、共同活動を始めるのが難しいのかもしれません。 |
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3 |
漁協を地域資源管理のメカニズムに組み込めるか? |
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1998年漁業法、1991年地方自治法などによる規定があり、これにもとづいて資源管理を実施するメカニズムが各地でつくられています。漁協がバランガイやマニシパルのFARMC(Fisheries & Aquatic Resource Management Council)の役割を果たす事例は、あまり多くありません。
漁協は経済事業活動をおこなう組織として構成されています。マニシパル政府、Bantay Dagatなどと協力して資源管理も担当するには、経済事業との調整が必要になるでしょう。 |