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カタリエヌモノ

** 2009.06の カタリエヌモノ **

 ++ 09.06.01 (mon) ++ 



中高校生の頃,世の中には「使える人間」と「使えない人間」の2種類がいると考えるようになりました。

しばらくたって,使えない人間の中にも「迷惑をかけない人間」と「迷惑をかける人間」の2種類がいると分かりました。

とはいえ,世の中に必要なのは「使える人間」だと思っていました。

しかし最近,「迷惑をかけない人間」でさえ貴重だと思うようになりました。

 ++ 09.06.02 (tue) ++ 



ピアノがうまい新入生がいるようです。

たまになかなかの音が聞こえてきます。

なんて,えらそうなことを言っていますが,私のピアノはマスオさんのバイオリン並(*1)です。

−−−−−−−−
(*1)「04.01.31」参照。

 ++ 09.06.03 (wed) ++ 



イレギュラーな予定が入るのがレギュラーな日々。

 ++ 09.06.04 (thu) ++ 



明日は開学記念日です。
大学はお休みのようです

私は教育実習の巡回指導へ行きます。
#北九州市内の幼稚園を4つまわります。

ということで,明日の更新はお休み致します。
次回更新は6日(土)です。

 ++ 09.06.06 (sat) ++ 



ゼミ生のテーマが一通り見えてきました。(*1)

本当に私の専門とか全く考慮してくれていない豪華なテーマたちです(涙)。
#指導のために勉強するので,私のためにもなる部分もあるんですが…。

−−−−−−−−
(*1)「ゼミ生のテーマ(07年入学生)」参照。このページは随時更新していきます。

 ++ 09.06.08 (mon) ++ 



ついに東京大学総合図書館に侵入できました。(*1)
いかにも「帝国大学」という雰囲気の建物でした。

しかし,悠長に見学している余裕はありませんでした。
なぜなら,学外者は書庫に入れてもらえなかったからです(涙)。
つまり,雑誌(論文が掲載されている学術誌)は自由に閲覧できなかったということです。
複写するためには書類を書いて司書さんに書庫から資料を取り出してもらわなければなりませんでした。

とても手間なので,総合図書館にしかない雑誌だけ複写し,残りは教育学研究科の図書室で複写することにしました。
この図書室は5時までしか開いていないので焦りましたが,何とか390枚ほどコピーできました。
まさにカバンにいっぱいという量です。

ほとんどは学生のための資料です。
卒論のために読ませたい資料や,指導のために私が読んでおきたい資料,いずれ読まなければならなくなりそうな資料です。
#できるだけ早く「自分のための資料集め」ができる生活に戻りたいのですが…。

せっかく教育学研究科の建物に侵入したので,帰りに恩師の研究室の様子をうかがいに行きました。
どうやら中にいらっしゃる様子でしたが,怖くてノックはできませんでした(笑)。

−−−−−−−−
(*1)「09.05.23」参照。

 ++ 09.06.09 (tue) ++ 



ゼミなどで学生が作ったメリハリのないスライドを見ていて,
「この方々は私が授業で示しているスライドを解読できていらっしゃるのであろうか」
という疑問がわいてきました。

例えば,
→ 順序や因果関係
: 定義
e.g. 例
cf. 参照
等の記号や,
・箇条書きで列挙している場合
・箇条書きを大片括弧({)で囲んでいる場合
・箇条書きを丸両括弧(())で囲んでいる場合
等のニュアンスの違い
(例えば,大片括弧で囲まれていれば要素はそれで網羅されている)
を理解できているのだろうかと思います。

もちろん,言語を「理解すること」と「産出すること」とには差があります。
なので,記号を理解するよりは記号を用いることの方が困難だろうとは予測できます。

しかし,学生自身がスライドをうまく構造化して作れないことを考えると,もしかしたら私の授業スライドの「読み方」も教えなければならないのかと思い始めています。

 ++ 09.06.10 (wed) ++ 



noblesse oblige

 ++ 09.06.11 (thu) ++ 



卒論のためにゼミ生に紀要論文(*1)を読ませることがあります。
学生が関心を持っている領域で(日本語で読める)論文が少ないことがあるからです。

しかし,紀要論文には本当にひどい論文がたくさんあります。
「よくこんなのを公刊して平気でいられるな」と思うことがしばしばです。

具体的には,
・文章が全く構造化されていない論文
・論理的な飛躍がそこかしこにある論文
・データの解釈の可能性が多数ありすぎる論文
・明らかに統計的検定が不適切な論文
・内容がない論文
などです。
(つまり,「論文とも言えないもの」ともいえますが…。)

しかし,論文を読み始めたばかりの学生は「論文といわれるものも玉石混交(ぎょくせきこんこう)なのだ」とは知りません。
ただ論文というだけでありがたがり,そもそもまとまっていない論文でも必死で理解しようとしてしまいます。

なので,最近は紀要を読ませるくらいなテーマを変えてもらった方が良いとすら感じ始めています。

−−−−−−−−
(*1)ここでいう紀要論文とは大学などが発行している紀要等に掲載されている論文です。多くの場合,他の研究者の審査を受けて掲載されているわけではありません。

 ++ 09.06.12 (fri) ++ 



私が紀要(*1)に論文を書くのは
・新奇性に乏しい
・他人の尺度を組み合わせただけ等,他人のふんどしで相撲を取っている感じがする
・サンプル数が少ない等,データが微妙
などの理由があるので投稿には値しないが,
・公刊しておけば誰かに役に立つかもしれない
と思われる場合です。

しかし,いくら紀要だと割り切って書いたとしてもそれが「トンデモ論文」では私の実力が疑われます。
なので,科学論文としてのぎりぎりのラインは踏み外さないように気をつけているつもりです。
(それでも「しょーもない論文」は書いてしまっている気もしますけど…。)

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(*1)昨日の記事(「09.06.11」)の注を参照。

 ++ 09.06.13 (sat) ++ 



2日にわたって「紀要(*1)にはトンデモ論文がいっぱい載っている」というお話しをしてきました。

「トンデモ論文」かどうかは別にしても,やはり審査を受けていない論文はダメだと感じます。
審査を受けた論文は公刊されるまでに複数の研究者の目でチェックされ,改稿されます。
他の研究者のチェックを受けた論文とそうでない論文とでは完成度の面で大きな差があります。
自分が編集委員などで審査をする側になって,このことが実感できるようになりました。

もちろん,審査を受けた論文でも質はバラバラです。
それでも,一定以上の水準は守られています。

まともな研究者ならば自分の論文を自分で客観的に評価できるとは思います。
しかし,それでもいつも満足できる水準の論文を書けるとは限りません。

そういう意味では,どんなに注意して書いたとしても,紀要に論文を書くのはリスキーな行為なのかもしれません。

−−−−−−−−
(*1)一昨日の記事(「09.06.11」)の注を参照。

 ++ 09.06.15 (mon) ++ 



1分の怠惰が1年の遅れを生むことがある。

 ++ 09.06.16 (tue) ++ 



学会のポスター発表(*1)で
「人に見せることを前提にしていないポスター」
が貼られているのを見ると
「人としてどうなんだろう?」
と思うことがあります。

例えば,
・ぱっと見ただけで発表の構造が理解できない
・立ち止まった1,2分の範囲内で読み上げられる量を遙かに超える情報が書かれている
等のポスターです。

こういう人は「見る人」「聞く人」のことを意識できない人です。
相手の心の状態を推測することが出来ない人間は,人として大きな問題を抱えている気がします。

そのような人間は,たいがい研究者としても程度がしれています。

−−−−−−−−
(*1)学会発表には大きく2タイプあって,
・登壇して聴衆に向かってしゃべるタイプ(口頭発表)
・発表者の人数分のパネルが設置され,そこに各自が資料を貼り付け,それを見に来た人に説明するタイプ(ポスター発表)
です。

 ++ 09.06.17 (wed) ++ 



論文や学会発表のタイトルを見ているとあきれることが良くあります。

とにかくタイトルの付け方がひどいのです。
例えば「子どもの遊びについて」みたいなカンジです。

そりゃ「遊び」について研究をしているのでしょうが,遊びのどの面をどのように検討したのかが全く分かりません。
はっきり言って学生のレポートのタイトルのレベルです。

しかし,紀要論文や学会発表のレベルだと,この手のタイトルはしばしば見受けられます。

研究の中身が分からないタイトルをつける人は,その人自身が自分の研究を構造化して理解できていないのだと思います。

また,それ以前に,読み手を意識したタイトルをつけられない人は,やっぱり何かが欠落した人だと思います。

 ++ 09.06.18 (thu) ++ 



私の英語力は
 reading > writing >> speaking > listening
だと思っていましたが,フラン(英会話の先生)に言わせれば,少なくとも
 speaking > writing
だそうです。

要するに,私は自分の英語力さえ分からないほど英語がダメだということですか…(涙)。

 ++ 09.06.19 (fri) ++ 



私は研究者を評価するとき,自分の価値観だけで評価しないように気をつけています。

なぜなら,私の価値観(*1)は決して多くの研究者に共有されるものではないと思っているからです。

なので,その研究者が何を大事にし,どの部分で「尖っているか」を考えます。

しかし,どこにも尖ったところが見つけられないときは…。

−−−−−−−−
(*1)「09.04.28」参照。

 ++ 09.06.20 (sat) ++ 



OLYMPUSがPENをデジカメで復活させるそうです。

「世界最小・最軽量レンズ交換式デジカメ」だそうです。

かつてのPENユーザーとしては気になります。
スナップシューターとしても使い勝手が良さそうに感じます。
#EPSONのR-D1をもっと気軽にしたものがほしかったので,そういう意味ではぴったりだと思います。

ただ,今の私には買えません。

研究や移動にお金もかかりますし,今の収入では生活するので精一杯です。
#実際,いろいろ苦労して生活しています。

 ++ 09.06.22 (mon) ++ 



ゼミ生の1人が「記憶の研究をしたい」と言っています。(*1)

卒論なので,あまり細かなことを追求しても学生が楽しめません。
なので,卒論では「ざっくり」とした研究をしてもらいたいと思っています。(*2)

ただ,「記憶」に関しては下手に知識があるだけに,どこに「大ナタ」を振るったらよいのか迷ってしまいます。

当該学生は災難だなと思います(笑)。

−−−−−−−−
(*1)「ゼミ生のテーマ(07年入学生)」参照。
(*2)私の研究も基本「ざっくり系」です(笑)。

 ++ 09.06.23 (tue) ++ 



Sleep Talker氏と電話で話すたびに,
「今日,変な夢を見た」(*1)
と報告されます。

いつも変な夢ばかり見るのであれば,それが普通なんだと思います。
今度からは「普通の夢」を見れたときにご報告ください。

−−−−−−−−
(*1)「07.06.05」も参照。

 ++ 09.06.24 (wed) ++ 



研究者としては,いつかゼミ生が私と対等に研究について議論できるようになってくれれば,と感じます。

 ++ 09.06.25 (thu) ++ 



最近,益々テレビの調子が悪いです。(*1)

勝手に電源が切れることがあります。
チャンネルを変えても同じ番組が流れます(笑)。

テレビなんか買い換えてる余裕はないんだけどなぁ…。

−−−−−−−−
(*1)「08.10.29」参照。

 ++ 09.06.26 (fri) ++ 



明日は「認定こども園研究会」です。
広島にお邪魔します。

ということで,明日の更新はお休みします。
次回更新は29日(月)です。

それにしても,ここのところ良く土曜日に予定が入ります。

5月16日 日本保育学会第62回大会
5月30日 全国保育士養成協議会
6月06日 開学記念式典
6月13日 ミニ学祭
6月27日 認定こども園研究会
7月04日 教養の授業の実習の引率
7月11日 4年生のゼミ発表
7月18日 3年生のゼミ発表
7月25日 オープンキャンパス&講演

もう,土曜日もウィークデーにすればよいと思います。
#というか,土曜日ぐらいしか自分の仕事をする日はないのに…。

 ++ 09.06.29 (mon) ++ 



ゼミでの発表の際,たまに男子学生が「…であります!」とか軍隊口調になっています。
#一生懸命丁寧な言葉遣いにしようと心がけているのでしょうけど…(笑)。

 ++ 09.06.30 (tue) ++ 



私は「役に立つ研究」を行うことに抵抗を感じるところがあります。

自分の知的好奇心を満たすために私は研究という行為を行っています。

しかし,「役に立つ研究」の多くは困っている人の助けとなるためになされるものです。

そのため,困っている人のために行う研究で自分が楽しむということに罪悪感を感じるわけです。

なので,今後も私はあまり「役に立つ研究」はできないかもしれません。

  次の月へ


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