あ,めずらしくまともなタイトル。
まず8/11に,柏井壽さんの 『五条路地裏ジャスミン荘の伝言板』 を読みました。 おもしろかった…のだけれど,何と言うか…。 謎解きが次の話に持ち越されることに,ちょっともやっとしました。 あと,主人公摩利があまりに惚れっぽく,あまりに自信過剰なところが苦手で,あまり感情移入することができなかった。 摩利の相談相手の居酒屋店主の次郎さんは,鴨川食堂の流さんだったしなぁ。 でも出てくる料理は相変わらずどれも美味しそうだったし,そういうところを楽しむもの,と思えば十分なのかもしれません。 辛口でごめんなすゎい。
その後すぐ,ヘレン・マクロイさんの 『月明かりの男』 を読み始め,翌日の朝読み終わりました。 初めてのヘレン・マクロイ作品。 最初,「いつの時代だっけ?」 とちょっと混乱したのですが,発行された年が1940年だということを確認して,ようやくその世界に入っていくことができました。 「なるほど,これが本格ミステリか」 と納得できる作品でした。 おもしろかったです。
続きまして,出かけるまでの間に原田ひ香さんの 『ランチ酒』 を読みました。 連作短篇集ですが,1篇がとても短いので読みやすくて良かったです。 バツイチ女性のお話ですが,そこまで重い雰囲気にならないのも良かった(本人は深刻だと思いますが…)。 「見守り屋」 という職業もおもしろくて良かったのですが,途中からネタ切れになったのか,「それ,別に見守ってないよね」 と言いたくなるようなものが増えてきたのが,少し残念でした。 でも,『ランチ酒』 というタイトルのとおり,お昼に女性が1人で外でお酒を飲む,というコンセプトはおもしろかった。 これはなかなかハードルの高いことですよ。
実家に帰る途中で涼みに寄った地元の図書館で,阿刀田高さんの 『食べられた男』 を読みました。 おもしろいものあり,怖いものあり。 怖いと言えば…ってこの本とはまったく関係がないのですが,昨日の朝スマホをチェックしたら,その前の晩,母からメールが来ていたのです。 「遅い時間にごめんなさい。 もう寝ているかもしれませんが…」 と。 何が怖いって,その時間,私は隣の部屋で寝ていたんです。 怖くないですか,これ? 「遂にボケたかーっ!」 と本気で血の気が引きました。 母にその理由を問うのが,まー怖かった。 本人曰く 「朝はバタバタしていて忘れるかもしれないから」 ということでしたが,大して急ぎの用ではなかったので,本当に怖かったです。 ちなみにその用件は,「姉が14日に来る」 ということでした。 あー,怖かった。
これを書いている間に,今度はピンチだわ。 …逆転勝ちのチャンスだっ!
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