『悪人』 を観ました。 ネタバレあります、ご注意ください。
おもしろい映画でした、と言っても笑うような映画ではありません (当たり前)。 ちょこちょこ泣きました。 佳乃のお父さんが峠で佳乃の亡霊と出会うところとか、バスの運転手さんのシーンとか。 原作では、祐一のおばあさんがスカーフを買うシーンがすごく好きだったのですが、そのスカーフが 「祐一が買ってくれたもの」 になっていたのが少し残念でした。 確かにあそこは心の変化を描いたものなので、映像化は難しいのかもしれないけど…。 なので、バスの運転手さんのシーンも省かれるんじゃないかと心配していました。 あそこは原作を読んで一番泣いたシーンなので、絶対に省いてほしくなかった。 なので、「あ、描かれていた、良かった…」 と思ったのですが、セリフが一部省かれていて、そこが残念でした。 あと、祐一のおばあさんがインチキ商法の事務所に乗り込むシーンは、原作のままの方が良かったように思います。 あの乗り込み方で、どうやって帰ってきたんだ? と疑問に思いましたから。 無傷だったし。 それと、最後に光代が 「あの人は悪人なんですよね」 と呟くシーンが、「えっ?」 って感じでした。 この人を相手に呟くの? と。 原作もそうでしたっけ? 明日 S 先生に確認しなくては。 それとそれと、佳乃のお父さんが店に帰ってきた時、もう少し言葉のやり取りがあれば良かったのに…と思いました。 私は原作を読んでいるので理解できたけど、読んでいない人にはくみ取れなかったと思います。 というわけで、私的には原作を超える出来ではありませんでした。 役者さんは、皆さんうまかったんですけどね。 原作を読まずに観れば良かったです。 「どうしてこんな流れに…」 と思ったのですが、そういえば脚本を手掛けたのって原作者の吉田修一さんでしたよね。 原作者がどうしてこんなことを…。 まぁ、原作者がしたことなので、諦めるしかありませんね。 それにしても…。
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