『ひとのこころ と からだ いのちを呼びさますもの』は2018年に出版され，もう１冊は，その続編にあたる『新しい医療のかたち いのちは のちの いのちへ』（2020年7月5日初版）として，東京大学病院の医師である稲葉俊郎先生によって執筆されたものです。いずれも，千葉市美術館ミュージアムショップの書籍コーナーで見つけた本です。
『いのちを呼びさますもの』は序章で「すぐれた芸術は医療である」，第三章で「医療と芸術」が設けられています。また『いのちは のちの いのちへ』は，第二章の「新しい医療の場とは」の中で，〈ホスピタルアート 病院と芸術〉で，四国こどもとおとなの医療センターについて触れられています。
特に『いのちは のちの いのちへ』の中で，「ホスピタルアートは，単純に美しい，心が和らぎ安らぐと感じるだけでなく，私たちの中に潜む創造の種を発芽させ，未知の力を引き出すという意味においても，極めて重要な働きを持っている。」（p.108）と述べられており，それがアートの側でなく，医療の立場からの言葉であることが，強く心に残りました。
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