杉本俊多の書斎 広島大学名誉教授
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研究   ドイツ近代建築史
     

 主にベルリンを中心とした近代建築の形成について研究。20世紀初期の建築家ブルーノ・タウト、ヴァルター・グロピウス、ミース・ファン・デル・ローエらについて、表現主義から機能主義への変遷、さらにはナチス建築への推移について分析。

 モダニズムは1970年頃のポスト・モダン期に批判を受けたが、そのことによってモダニズムは否定されてしまったと考える向きもあるが、それは間違いであり、一次的な運動から古典へと移行したものと考えている。したがって、今改めて注目すべきはモダニズム初期の段階のまだモダニズムの方向が明快でなかった1910年代に何が問題となり、どのような解決方法を見出そうとしたのかを再検討することを試みてきた。また、1920年代の頂点を過ぎてモダニズムが伝統や有機性との調整という課に直面する1930年代の分析を行ってきた。

 さらに視野を広げてみれば、モダニズムの形成過程は、ベルリンにおいてシンケル以後の19世紀の変遷過程にひとつの道筋が見出せる、新しい視点を見出して、その過程の論理化を試みてきた。

 

  主な研究発表
 
著書 バウハウス − その建築造形理念』,鹿島出版会,1979.
  ・・・その他、最近の建築学会での論文発表
資料    (...建築作品のCG再表現画像)
 
報告書
 
『近代合理主義と伝統的有機性の対立と調整に関する空間システム論的研究
−1930年代のドイツ近代建築家の国外での活動を事例として− 』

 (平成14年度〜平成16年度 科学研究費補助金(基盤研究(C)(2))研究成果報告書) (2005.3)
   『ベルリン ・モダニズム建築形成過程の再定義』 
 (平成 25年度〜平成 27年度 科学研究費補助金 基盤研究 (C) 成果報告書) (2016.3)