シンプルなかたち

森美術館のリニューアルオープン企画である「シンプルなかたち展:美はどこからくるのか」。

デザインに関心があるひと、特にミニマリストには必見です。

美術やデザイン、工芸といった美術館でお馴染みのジャンルはもちろんですが、それにとどまらず、自然の生成物、数学的・物理的な秩序のもたらす形、アノニマスな造形物まで、枠組みを超えたシンプルな形のもつ美しさを、9つのセクションにわけて、多様な側面から紹介しています。

出展作家のリストを見ても、ミニマル系の企画展ではおなじみの名前も多く見られますし、改めてやっぱり良いよねという話なのですが、個人的には大巻伸嗣さんの布と風をつかった雲のようなインスタレーションが素晴らしかったです。いままで目にしていた作品とはかなり違う作風ですが、非常に魅力的で、暫し見惚れてしまいました。

そのほかではオラファー・エリアソンのプリズムの作品と、アニッシュ・カプーアの展示壁面と一体化した作品、アンソニー・マッコールの映像作品(と呼んで良いのか?)が印象的でした。

いわゆる作品以外では、ズラリと並んだ結晶のモデルにシビレました。

森美術館での展示はいつもだいたいそうですが、かなりのボリュームなので、時間的な余裕がある時にゆっくり見たい展覧会です。

ビル・ヴィオラの初期のビデオアートや、光州で拝見した下道さんの鳥居シリーズとも再会。シンプルなかたち展と一緒に見ることができます。

美術館自体はあまり変わったように思いませんが、上のロビーにロッカーがたくさん用意されるようになったのは嬉しいです。