先に取り上げたリンクの論文ですが、全文が公開されています。
Billboard Hot 100のチャートデータに、Last.fmの膨大なタグ付けデータなどを組み合わせて分析しています。とてもイマドキな感じの研究ですね。
Abstractだけを読む分には、「ロックンロールよりヒップホップが!」だとか、「ビートルズって別に新しくなかった」とかいうようなセンセーショナルな感じはなく、ポピュラー音楽に大きな変化が見えるのは、1964年、1983年と1991年だった、とずいぶん冷静な感じです。あくまでも研究論文としては、タイトルからして重点が置かれるべき発見としてはそのような結論になるのでしょう。
本文を読んでいくと、この三回の大きな変化のうち、もっとも大きな革命的変化があったのが1991年で、ここがrapに関係するタグ付けがなされているものだということで、ここのところが先のMic.comやthe guardianの記事に取り上げられていたということですね。
前提部分のジャンルの考え方みたいなところも面白いです。このあたりは修論にも大きく関係する部分で、こういうことやるのはさすがにちょっと僕らでは難しいわけなので、まあなんて都合の良い参考文献なのでしょう!というところです。
情報源: The evolution of popular music: USA 1960–2010 | Open Science