くんくん日記
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2004年7月2日(金) なにもしない一日
振り替え休暇で仕事をお休みにした。本当は東京出張に行く予定だったが、それもキャンセルにして一日中ぼーっとしていた。本当になにもせずベッドに横になって雑誌を読んだり音楽を聴いたりして一日をすごした。前日から頭の後ろ半分から首にかけて、ひどく凝っていて頭痛がしていたこともあり、今日はリラックスの日と決めていた。
そして気が付くと5時になっていた。いまは5時でも明るいから夕方という気分ではないのだが、暗くなる頃には8時になってしまうから、つい慌ててしまう。べつに慌ててやることなどないのだが。
こうして何もしない一日が終わった。
2004年7月4日(日) コンビニクーラーをくんくん
コンビニクーラーという商品がある。コンプレッサー型の除湿器にクーラー機能を加えたものだ。要するに廃熱とともに吹き出すか、廃熱を後ろに逃がすかの違いのようだ。
我が家の寝室にはクーラーがない。クーラーをつけるほどではないと思うのだが、こういうお手軽な製品には興味津々である。
さっそく町中の電気屋さんにいってみると、たくさんの除湿器や冷風器があった。もちろんコンビニクーラーという製品もあって、これが人気ナンバー2だった。予想外にたくさんの種類の製品があって、今日はとりあえずそれを把握するのが精一杯だった。
全ての製品を見終わった頃には、僕の体は冷え切っていた。そしてアフタヌーンティーで家内とお茶をした。水を何度もおかわりした。僕の体は除湿されていた。
2004年7月7日(水) 七夕の雲の上で
七夕の夜なのに、厚い雲が空一面を覆っている。街の明かりが雲にあたって、ぼんやりと雲が白く光っている。
七夕の夜に織姫と彦星を観たのは、いつのことだろう。もう長い間拝んでいないような気がする。織姫と彦星もかわいそうなことだ、と思いながら雲を眺めていた。
雲の上で織姫と彦星が大胆な出会いをしているのだ、と家内がいった。なるほど。厚いベールの向こう側では、誰からもじゃまされないところで、織姫と彦星が年に一度の邂逅を堪能していることだろう。
よかったね、と思ったのだった。ハッピー。
2004年7月8日(木) 馬の手
家内と念願の焼き肉やさんにいった。馬の手というそのお店は、金曜日の夜ということもあってとても混んでいたが、入り口近くのカウンターはマスターと対面するところでなかなか居心地がよかった。
肉はどれもうまかった。正直なところもう僕にはこのレベルの肉は良し悪しの区別が付かない領域だ。そして最後に地獄雑炊という辛い雑炊を食べた。
今日は体調が今ひとつで、夏ばて気味だった。食べられなかったら無理しないで帰ってこようと思っていたのだが、ちゃんと食べることができた。おいしい肉というのは、食欲を増進させるものなのだと、感じさせられた。
2004年7月10日(土) いそがなきゃ出遅れちゃう
目覚めてからしばらくの間FMを聴くともなく聴いていたら、レベッカの曲が流れた。レベッカって久しく聴いていなかったから、もう忘れかけていた。僕が高校生のころなのだから、もう20年近く前のことだ。
いま聴いてみると、やはりアレンジが重くて単調だ。メロディーは古くならないが、アレンジで古さがばれてしまう。いまだったらどんなアレンジになるだろうか。そのようなことを考えながら聴いていたら、次々とレベッカの曲が頭に浮かび始めた。
僕が高校生のころ、レベッカの「いそがなきゃ出遅れちゃう」というフレーズにとても共感していた。いまも焦っているのだが、もっと前向きにやれることをやっていこうと思うことを忘れていたのかもしれない。「いそがなきゃ出遅れちゃう」なのである。
2004年7月11日(日) セルタブ
FMを聴いていた。日曜の午後のチャートカウントダウンである。この番組の前の「はな」が出ている東京散歩道が好きで、いつも彼女のトークを楽しみにしている。そしてTOKYO HOT 100が始まると、もう週末も終わりだなと思うようになる。
暑さも手伝って気だるい日曜の午後に、アラブとも南アジアとも思えるメロディーが流れ始めた。急いでWEBで調べると、セルタブという人の音楽であることがわかった。
いまはこうやって曲名が判るのだから便利だ。急いでテープで録音してそれをもってレコード屋で教えてもらった時代が懐かしい。懐かしいといっても10年前くらいのことなのだが。
2004年7月11日(日) 寂しい夕食
バーゲンセールで、シャツを買った。定番の格子柄のシャツで、中学生の頃から欲しかった柄なのだが、ようやく買った。
しかし、そのころから志向が変わっていないのかと思うと、それは悲しいというか恐ろしいと思わされる。
その後、家内とデパートの上のレストラン街で豆腐料理を食べることにした。日曜の夜9時前というのに、レストラン街は人気がなく、豆腐料理屋にはお客がいなかった。
ラストオーダー前なのに、メニューが限られてしまって、しかも食べている途中でお金を払わされて、と気に入らないことも多かった。
しかし、そんなことより、実に寂しかったのだ。二人で外食して楽しいはずなのに、でてきた料理をかっこんでさっさとその店を後にした。
2004年7月12日(月) 故郷の味、天ぷら
久しぶりの東京出張だ。2ヶ月も間があくなんて、これまでになかったのではないか。
以前の会社の同僚か上司と夕食を共にするつもりだったのだが、いろいろな人と話し込んでしまった。話し込める相手というのはありがたい存在だ。愚痴を言い合うのではなく、前向きの話題だからことである。
そんな満足感もあったのだが、空腹は収まらず駅ビルのつな八で一人で天ぷらを食べた。
9時前の店内は、そこそこの混雑だ。カウンターで一人で食べていても寂しくない。子供の頃から親しんでいる天つゆを口にしただけで、なんだかやたらと懐かしさがこみ上げてきた。
東京は僕にとってそんな街だ。
2004年7月13日(火) 一生引き留めておく、というほめ言葉
もう7年あまりお付き合いのある、科学館の学芸員さんと会った。私が来るというので、休日なのにわざわざ出てきてくださったのだ。それだけでもう本当に恐縮してしまった。
この学芸員のTさんは、実直で熱心な方で、僕もおつきあいしている中で多くのことを学ばせてもらった。
今回、館長が変わったので、ご挨拶に伺った。その席で私を紹介するときに発せられたのが、このほめ言葉だった。
一生引き留めておくとよい人です
とてもうれしかった。僕はいま遠く離れた地方の大学に勤めているが、その距離をも利用して、今後もご一緒させていただきたいと改めて感じた。
2004年7月14日(水) ブラジルからメールが来た。
大学生のころ仲良くしていた女友達からのメールだった。
ふと思い立って、ウェブで検索して僕の消息を知ったらしい。珍しい名字だと、こういうときに便利だ。僕じゃなくて知人が便利なのだが。
もう15年以上前の友人なので、久しぶりなのだが懐かしさはあまり感じなかった。しかし15年って大きい。15年間で僕は大きく変わったような気がする。変わってない気もする。
彼女がブラジルでビートルに乗っている。外国でばりばり働いている。僕がいろいろなことを試みたり、忙しそうにしているのに転科試験に合格したり、という時期だった。そういう僕に少なからず触発されたとときどき彼女はいっていた。いまは僕が触発されているように感じた。
2004年7月16日(金) 知人の通夜
広島に来て、初めての知人の訃報だった。財団と大学の連携プロジェクトに立ち上げの時から注力され、昨年のイベントで僕が演出を担当したときも、本当にうれしそうに手伝ってくれた。そのときにすでに体の調子がよろしくなかったということは、昨日初めて知った。
自分の調子が悪くても、周りの人たちを生き生きとさせる業に長けていた。僕にはまったくもって欠けているところだ。
死と生は常に隣り合わせだ。毎日生き続けていることに感謝しよう、と改めてそう思った。
2004年7月18日(日) 海猿
シネコンにいって、ナイトショウで海猿という映画を観た。海上保安庁の潜水士の育成の話だ。
呉やその近辺で撮影をしていることも興味があったのだが、やはり命の大切さを思い知らされたストーリーだった。
週末の夜のナイトショウ。一人1200円。これはくせになりそうだ。
2004年7月23日(金) プラス思考のビーチ
カリブ海のセントマーチン島
ここのビーチはすぐ隣に空港がある。ビーチとしては相応しくないように思うが、それが故に世界中から人々が集まってきているらしい。いまさっきTV番組で紹介されて知った。
離陸の時は、ビーチを強烈なジェット噴射が襲う。着陸のときは頭上20mのところを通るらしい。飛行機が観られる迫力もすばらしいが、それよりもジェットである。波乗りのようにジェット噴射の風に乗って(というかあおられて)、とてつもないスピードでビーチを陸から海の方向に走ることができるらしい。
マイナスインパクトをプラスに受け取ってしまうことの大切さを改めて感じた。
2004年7月25日(日) 路地と広場
路地は歩いていて楽しい。わくわくする。でも路地は本来ショートカットのためのものだ
。住んでいる人にとって時間が短縮できる便利な道なのだ。
そして広場。誰もが安らぐために憩う空間。
世界遺産イタリアのシエナのDVDを買ってきて、さっそく観た。路地の楽しさと広場の心地よさを持っていることが、シエナの魅力なのだ。
2004年7月29日(木) 議論できる人
昔の仕事仲間の森田さんと会った。2つ上の先輩で、いろいろ教えてもらった人だ。
広島で行われるミーティングにゲスト参加を誘われて、よろこんで参加させてもらった。
アンデルセンでお昼を食べているあいだも、中身の濃い話が続く。なんというか、会話の歯車がかみ合うことを久しぶりに実感させられた。
今日の広島は38.6度。暑さも最高潮だった。
今年は本当に暑い日が続いて、実に夏らしい。ばてばてである。
2004年7月31日(土) 西に進む台風
台風10号が来た。
東京に雨を降らせて、紀伊半島を暴風域に巻き込みながら、四国に上陸し、いま再び広島市付近に上陸しようとしている。
こんな台風に出会うと、異常気象という言葉を実感する。気象予報も大変だろう。
台風が西に進むということは、台風が過ぎ去ってから雨が続くということだ。これもなんだか変な感じだ。
さて、この台風にはナムセーウンという。どういう意味かというとラオスの言葉で「川」という意味らしい。アジア各国が名前を出し合って、名付けリストができあがっている。
2000年1月1日からアジア名で名付けて初めて、今回が20番目とのこと。台風って毎年20個ぐらいあるはずなのに、なんでまだ20番目なのだろう。これも謎だ。
台風の名前リスト