くんくん日記

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2006年11月1日(水) 函館雑感

二泊三日で函館出張中。もう朝晩はかなり冷え込むし、夕方は5時には暗くなっちゃうし、日本列島の広さを感じさせる。先々週はバンコク、その前後に東京出張。そして函館。移動するのは好きだし気分転換になる。このペースで来週は横浜。調子は悪くないが問題はまとまった仕事がなかなか片付かないことだ。それでも小さなPCのお陰で、仕事は少しずつ片付いている。もちろんメールはばんばん届くし、メッセンジャーも呼び出しがある。つい、僕はいま函館にいるんだぞ、といいたくなる。
だって、学生のころには、函館は上野から一晩かけてさらに快速に乗ってお昼にならないと到着しない、北海道の入口だったのだ。

昨日はハイカラ号に乗った後、五稜郭を見てきた。ハイカラ号はとてもよくできた復元車両で、車掌さんの女性が乗っていて改札とガイドをしてくれる。赤い車体はとても目だって、それを目当てに乗り込む人もたくさんいるらしい。市長の決断とはいえなかなかいいものを作った。もう13年も走っているけれど、きれいにつかわれていて、それもうれしい。
昼について、電車に乗って五稜郭へ。町の料亭で豪華なお昼を食べた。お刺身の量がちょっとすくなくて残念だったが、まあまあ満足。
五稜郭のそばに、今年の4月に五稜郭タワーができた。五稜郭を上から眺められるというのは、なかなかよい考えだ。でもタワーのデザインは新しさを感じない。色も白っぽくて空と同化している。デザインはなんとかならなかったのかな。展望台での函館の歴史の展示は模型と4コマ漫画も併せたもので、なかなかよかった。
その後、暗くなってきたので函館山にロープウェイであがる。上った途端に通り雨が降ったが、それが止むととてもきれいな夜景が広がった。やはり夜景は海と山があるとよい。台湾人の団体客でなかなか混雑していたが、十分に夜景を堪能して、町で函館ラーメンを食べた。
今日は市役所と交通局のインタビューの日。どちらも担当者はとても親切で心安らぐ一日だった。交通局では、インタビューの後車庫と車両の見学をさせてもらった。前日乗ったハイカラ号もじっくり見られたし、運転手の練習用のマシンも触らせてもらった。こういうのってとても得した気分だ。お昼は朝市で回線丼定食。夜は宿でクリームシチューを食べた。日が暮れて猛烈に寒くなって、さらに風が強かったので、さっさと宿に帰ったが、宿の1階にあるQBハウスで髪の毛をカットしてもらった。
函館は、ゆっくりと西部地区を歩くと、きっともっと楽しいだろう。食事は海産物系ばかりで、ちょっと飽きるかもしれない。もっと大沼小沼とかにも脚を運ぶと北海道らしいのだろうが、市内に居る限りでは、スタバも大きなデパートもない、さびしい地方都市っていう感じだ。ちょうど駅前や西部地区が寂れて、クルマで行ける郊外型の施設が賑わっているらしい。夜のアーケードも人影はまばらだった。
路面電車の利用促進で、一日乗車券には特に工夫がされていた。あれなら観光客はみな欲しがるだろう。北海道の特性か、レンタカーで移動する旅行者も多く、路面電車との接触がときどきあるとのこと。事業者も悩みは尽きないのだろう。
今度は家族で来たい。暖かく日が長い季節に、市場でご飯を食べて、西部地区をうろうろして、少し郊外の自然にもいけたらいいな。
今日の夜に乗った路面電車の運転手さんが女性で、その娘が若くてとてもかわいくて、でもきびきびしていたのが、とても印象的だった。

2006年11月4日(土) 悟り、自信を持つこと、アート

他人のやっていることが気になる。バカバカしいことや品のないことをやっている人が世の中にはたくさんいる。そういう人に囲まれて生きているのは、実につらいことだ。そういう苦しみを感じてしまう。
一方で、実力のある人には圧倒されてしまう。そういう人は、他人のやっていることを気にしていないようだ。自らの道に自信を持って進んでいるように思う。ということは、僕は自分の道に自信がなくて、それで他人のことばかり気にしているのだろうか。
たぶん、本当にそうなのだ。僕には自分の進む道がどうも見いだせていない。いい年齢なのに、いまでも中高校生の頃と何も変わっていないじゃないか。
それは、組織の名称や、組織の誰かが与えてくれるものなのだろうか。それは違う。もしそうだったとしても僕はきっと拒絶するだろう。自分の道は自分で切り開くしかない。そう解っているのに、ときどき自信がなくなってしまう。きっとこの地に価値観を分かち合える友人が少ないのが、気になっているのだ。
とにかく作品を作ろう。自分自身が満足のいく作品を、この世の中に送り出していくこと。それがアートな生き方なのだ。

2006年11月5日(日) 函館の食

もう広島に戻ってきちゃったんだけど、3日間の函館滞在はなかなか楽しかった。でも一人だったので、食事はさびしい、かと思いきや、特にお昼は豪勢にいった。なんてったって朝市があるからね。
一日目:五稜郭の近くの和食やでランチC(1380円)。刺身と天ぷら、茶碗蒸し、そいのみそ汁。値段の割には味はいまいち。
二日目:駅前朝市のどんぶり横町の「味鮮まえかわ」で味鮮丼(かに、ほたて、うに)。1890円。味はいいが、値段のの割りにちょっとものたりないかな。
三日目:駅前朝市の巴通りにある「きくよ食堂・支店」にて。名前は忘れてしまったけれど、ウニ、いくら、ホタテの丼。岩のりのみそ汁付き。1380円。前日のよりも満足度高し。

三日目の食後に、朝市のある売店で、真ほっけの干物を2枚購入。一枚500円(値札は800円)にしては立派。おばちゃんが最後に名刺をくれて、「いまインターネットでも販売してるから、よかったら買ってね」っていわれた。
朝市もネット販売の時代なのだ。

2006年11月20日(月) 教育者の悦び

学生の達成感は教師の喜びだ。学生とともに苦しみ、学生とともに喜ぶ。教育者として一番うれしいときだ。
想いを形にするために、妥協をしない。そういう作業を経験した人は、大きく成長する。そう信じて講義もゼミもやっている。そして、やっぱりそれは正しいと今日感じた。
職場環境は決して良くないが、そんなことがちっぽけな悩みに感じるほど、大きなヨロコビだった。

2006年11月25日(土) プラハを旅する

旅とフィガロジャポンという二つの雑誌を買った。「旅」はプラハとチェコの雑貨特集。「フィガロ」はウィーンとプラハの特集。プラハ好きの僕にはたまらない内容だ。
結論から言うとフィガロは全然おもしろくなかった。ウィーンよりプラハに興味があるから物足りなかったのかもしれない。旅はよかった。お気に入りのビアレストラン「ウ・ドヴ・コチェック」も載っていたし、プラハの町を散歩しているような気分になった。チェコの雑貨って、あまり意識したことがなかったけれど、確かに西欧とは違う素朴さがある。共産主義が崩壊して十年が経つけれど、それがまだ残っていて、観光資産になろうとしているというのは、なかなか目の付け所がよい。
最初にプラハを訪れたのが1992年。二度目が2000年。このペースだとあと数年で再訪できるかもしれない。

2006年11月26日(日) センセイと軍用機

先日、紀伊国屋(広島の)にいったときに、小児科の先生とであった。その先生はあごひげが特徴的で、他に似ている人っていうのが考えにくいんだけれど、最初遭遇したとき、思わず声をかけそこなった。

というのも、遭遇したのが乗り物雑誌コーナーで、先生は軍用機の雑誌(たぶんJウィング)を読んでいたからなのだ。
鉄道ピクトリアルとエアラインを立ち読みしていた僕がいうのもなんだけれど、軍用機の雑誌というマニアックさと小児科の先生をどうして結びつけることができず、ベビーカーを押しているのにも関わらず知らん振り。

結局、教育関係の書籍のコーナーで再び遭遇したときに、挨拶をした。

でも、そのセンセイはとても物腰のやわらかい、本当にやさしい人なのです。センセイって大変だ。

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written by hikizo
Akiary v.0.51