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Sパラ再入門

Sパラはむつかしい. インピーダンス行列やアドミッタンス行列と比べると抽象的でわかりにくい. だけどSパラに関して詳しく、そしてわかりやすく解説した本はあまりない. どの本にも書いてあるレベルのことはどの本にも書いてあるのだが,その先を論じている文献にはなかなかお目にかかれない. Sパラは複素数なので,実際に計算をする際にも気を使う.

筆者はこれまで,いろいろな疑問を抱きながらSパラを使ってきた.本稿は,Sパラメータとそれに関係する話題についての筆者の現時点での理解(あるいは誤解)・疑問点等を書き連ねてみたものである.主に高周波集積回路の設計や測定をする者の立場から書いた.

まだ書きかけで,盛り込めていない話題もたくさんあるが,おいおい追加していきたい.

(20231104追記) 「Sパラ再入門」は,もともと筆者が自分のための備忘録として書き溜めたものです.内容の一部は論文や講演等の形でも発表しました.その後理解が進んだ事項も多く,また公開していない書きかけの部分もかなりあったのですが,書くのに使っていたソフトウェアが数年前に使えなくなってしまい,更新ができなくなってしまいました.いずれ新たにまとめ直したいと思っています.

内容

  • S行列と他の回路行列の際立った違い
  • S行列の種類(Sパラメータの定義は複数ある)
  • 受動回路網の反射係数(S11)や透過係数(S21)の絶対値が1を超える?
  • 特性インピーダンス vs 基準インピーダンス
  • 基準インピーダンスの変更(renormalization transformation)
  • 他の表現形式(Yパラメータ,Zパラメータ等)から/への変換
  • 進行波に対するS行列と電力波に対するS行列の比較
  • De-embedding と unterminating
  • 多価複素関数(log(z), z1/2 等)の unwrapping
  • などなど

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