好きな監督にまつわる映画、2題。 続いては 『ヒッチコック』。 この映画も予備知識なしに観に行ったのですが、ほぼほぼ 『サイコ』 のメイキングにまつわる映画だったんですね。 なるほど、なるほど。 シャワーシーンもあの有名な音楽で脳裏に蘇ってきました。 あの音楽の記憶の呼び覚まし方はすごいな、聴くだけで鳥肌が立ちます。 冒頭でちょっと思ったのですが、この映画ってヒッチコック作品へのオマージュ的なシーンがいくつか含まれてますか? 冒頭の俯瞰の傘のシーンで 「おっと、これは 『海外特派員』 じゃないか」 と思いました。 まぁ、それ以外には気づきませんでしたが。 あとアルマ役のヘレン・ミレンがものすごくチャーミングで素敵でした。 前々から素敵な人だということは知っていましたが、今回再認識。 この人がアルマ役で良かった。 アンソニー・ホプキンスのヒッチコックは…、そもそもアンソニー・ホプキンスが存在感抜群の人なので 「どうかなー」 と思っていたのですが、唯一ベッドに横たわった横顔が 「おぉっ、ヒッチコック!」 でした。 アンソニー・ホプキンスもヒッチコックも個性が強すぎるのよね。 でもヘレン・ミレン同様この人がヒッチコック役で良かったと思った。 アルマとヒッチコックがお互いにヤキモチを焼き合っているのが、すごく微笑ましくて可愛らしかった。 こういうカップルは素敵ですね。 映画の最後に 「次の作品は…」 という流れがあって、「はて、『サイコ』 の次は何だったっけ?」 と思いかけたその瞬間に 「あぁ、それね!」 と気づかせる演出がなかなかにくかった、そう、それね。 最初から最後までまったく飽きることなく観ることができました。 おもしろかった! あ、たぶんこの映画を観ようと思っている人に 『サイコ』 を観たことがない人はいないと思いますが、もし観ていない人はまず 『サイコ』 をご覧になってからこの 『ヒッチコック』 をご覧になることをお薦めします。 『サイコ』 の内容を知らなかったら、たぶんこの映画の 1/3 も理解できないと思う。 私も久しぶりに 『サイコ』 を観たくなりました。 この映画は見えていないものから恐怖を感じさせるところがすごいんですよね。 本棚にしまってあるヒッチコックの評論本も久しぶりに読んでみようかな。
|