伊坂幸太郎さんの 『夜の国のクーパー』 を読みました。 おもしろかった…。 ものすごく充実した満足な気持ちで読み終えることができました。 伊坂幸太郎ワールド全開。 「あ、この言い方、前にもどこかで読んだな…」 と考え、少しして 「あ、『ゴールデンスランバー』 のあの場面だ」 と思い出してすっきり。 でもそういうのを読んで 「ワンパターンだな」 と思わせず、「伊坂幸太郎節だな」 と思わせるのが流石だと思います。 妙に落ち着く。 内容は、大人のファンタジー (だと思う)。 冒頭に近い部分で、「ぷぷぷ、○○○○みたい」 と思わせる場面があるのですが、それが伏線だったことに終盤で気づいて、「本当に○○○○だったのか!」 とビックリ。 そしてすっきり。 思えば終盤のそのシーンの少し前にもそれに関する伏線があった。 この巧みな伏線の張り巡らし方も健在。 読んでいて安心します。 舞台が仙台から船で出かけてたどり着いた島ということで、なんとなく 『オーデュボンの祈り』 を彷彿とさせるところもありました。 大人のファンタジー小説 (勝手にそう思っているだけですが) という点では共通している。 久しぶりに 『オーデュボンの祈り』 を読みたくなりました。 あぁ、本当におもしろかった。 しばらくこの余韻に浸ってしまいそうです。 トム君に会いたいなぁ…。
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