FAQ
お問い合わせの多い質問についてまとめてご紹介しています。
- Q1 この教材は,発達障害のある児童生徒が対象ですか?
- A:対象は,発達障害(等)とあります通り,音声教材は発達障害に限らず,様々な障害により検定教科書を使用することが困難な児童生徒で,音声教材を利用することにより,効果的な学習が行えると見込まれるのであれば、提供することが可能です。例えば視覚障害や肢体不自由,聴覚障害などの中で,紙にインクで印刷された教科書の利用が困難で,音声や振仮名がついたタブレットの教科書の活用で効果的な学習が行える方は申請いただけます。
- Q2 個人情報の保護のため、個別の教育支援計画などを提供できないのですが、どうしたらよいですか。
- A: 個人情報の扱いは当該の本人および保護者が決める内容です。本事業で音声教材をうけるために個別の教育支援計画の提供を本人および保護者が認めた場合は、それを尊重することが必要かと思われます。
- Q3 障害認定が認められなかった場合はどうなりますか。
- A:音声教材を提供できません。その場合は、申請書類一式をお返しいたします。
- Q4 UD-Book(文字・画像付き音声教材)を利用するのはiPadだけですか?
- A:現在,iPad,Mac,Windows,Chromebook端末での動作を確認しています。
- Q5 教師が教材研究をするために,UD-Bookを申請できますか?
- A:2021年度申請分より,UD-Bookを利用する児童生徒を指導する教員も子供が利用するコンテンツと同じものを申請いただけます。詳細は,申請時にご案内いたします。
- Q6 コンテンツやアプリの不具合がある場合はどうしたら良いですか?
- A:遠慮なく,お問い合わせください。また,新機能についてもリクエストがありましたら,ご一報ください。uji-lab@hiroshima-u.ac.jpまでお願いします。
- Q7 30名の学級の中で1人だけiPadで音声教材を利用している状況で授業をしたことがありません。例えば,iPadで他のアプリを見始めたりしたらどうしたらよいですか?
- A:基本的に,指導のスタイルは紙の教科書を利用している子供たちと同じで考えると良いと思います。紙の教科書を見ている子供が,授業とは関係ないページを開いたり,授業とは関係のない教科や科目の教科書を出したとき,あなたならどうしますか? その時と同じように指導すると良いでしょう。最も,iPadには学校で利用しないアプリを入れてこないことは利用する際に取り決めておくことが大切です。
- Q8 どのような児童生徒に適していますか?
- A:次のような状態がみられる児童生徒のみなさんにご利用いただくと効果的であると思われます。
- ◯紙の教科書を読むのに漢字で度々つまる。
- ◯紙の教科書を読むには読むが、たどたどしくて、内容の理解には至っていない。
- ◯紙の教科書では文字が小さくて読めないし、拡大教科書は分冊で、扱いが困難である。
- ◯聴覚障害があり、振仮名付きの教科書があると、助かる。
- ◯紙の教科書だと手でめくれないが、iPadにスイッチをつけると、自分でめくることができる。
- Q9 どういった地域で利用されていますか?
- A:UD-Bookは以下の日本全国からお申し込みを頂戴しております。
- Q10 利用方法を知りたいのですが,どうしたらよいですか?
- A:月に2回,体験会を実施していますのでぜひ申し込みください。
文字・画像付き音声教材説明・体験会(発達障害教育ICT活用研修会)申し込みホームページからお申し込みください。オンラインで実施しています。またライブ参加が難しい場合は,録画視聴も可能です。e-Patを申請してからがスタートです! ぜひ,有効に活用していただけるように,一緒に学びましょう!
また,このサイト内には動画などで利用方法を説明しておりますので,それらもご参照ください。
Q11 UD-Bookを利用する際は,インターネット接続が必要ですか?- A:UD-Bookのデータを端末に入れる際はインターネット接続が必要です。しかし,インターネットを利用できない状況の場合,DVDでの提供など,インターネットを使用しない方法もありますので,ご相談ください。データを入手後は,インターネット接続がなくても利用できます。しかし,将来に向けて,オンラインでの活用ができるよう開発を進めております。オンライン利用の場合,(1) 学校と家庭で端末が異なっても,メモなどを共有できる。(2) 端末の故障などでもこれまでのコンテンツを引き続き利用できる。といったメリットがあります。
- Q12 個別の教育支援計画などは必要ですか?
- A:2020年度前後に改訂した学習指導要領では,特別支援学級や通級指導教室を利用している児童生徒の「個別の指導計画」「個別の教育支援計画」は作成と活用を求めています。また,通常の学級に在籍の子供であっても,学習上の困難が認められる際は,それらの作成と活用に努めることが求められています。従って,音声教材を必要としている児童生徒であれば,これらの計画を作成することが必要であると考えられます。また,これらの計画を早い段階で作っておくことで,計画的・組織的な学習環境の提供が可能になります。個別的にいただく相談の中で「学級担任が変わったから学級でiPadが使えなくなった」とか,「進学した先では認められなかった。」といったご相談を受けることがあります。これらについても,しっかりと個別の教育支援計画に困難の状況とその支援策を合理的配慮として書き込んでいただくことで,随分と状況が変わってくると思います。また,大学入学共通テストでは,試験上の配慮を申請する場合,それらの提出ができます。つまり,先々に繋がっているという点もしっかりと認識いただいて,積極的に作成いただくことを強くお願い申し上げます。ただし,校内委員会などを開くまでに時間が必要な場合は,様式A2の提出でも申請を受け付けております。
- Q13 どの音声教材を選択したら良いですか?
- A:音声教材は,アクセスリーディング(以下,アクセス),BEAM,音声付き教科書(以下,音声付き),UNLOCK,そして,広島大学外製作提供しているUD-Bookがあります。
おおむね以下のような特徴に整理できます。
種類 音声 読み指定 原本の情報 再生 その他 デイジー 肉声 あり なし 各種 マルチメディアデイジー形式で提供 アクセス TTS なし なし 各種 DOCX,EPUB形式等で提供 BEAM 合成 あり なし 各種 MP3形式で提供 音声付き 合成 あり あり 紙+音声ペン 紙で提供 UNLOCK 合成 あり なし 各種 MP3等で提供 UD-Book TTS あり あり 各種 HTML,CSS,JPEGで提供
上記のことから考えますと,低学年段階は「音声付き」や「UD-Book」といった原本教科書情報が扱える規格が良いでしょう。「音声付き」は紙の教科書にペンを当てると自然に近い合成音声で読み上げますから,紙の教科書と似た環境で利用できます。「UD-Book」はiPadやWindows,Chromebook端末で利用しますので,拡大や縮小,文字だけのリフローモードとの併用など多彩な機能を利用できます。ニーズが絞れてくると,自然な合成音声のみと紙の教科書の併用が向いている場合は「BEAM」や「UNLOCK」を,紙の教科書と読み上げ中のテキストのハイライトと音声の併用が向いている場合は「デイジー」を,データを活用して独自の活用をしたい場合は「アクセス」を試してみるとよいでしょう。視覚障害の高等学校用のPDF版拡大図書はiPadのUDブラウザアプリを利用して閲覧する慶應義塾大学のPDF版拡大図書がよいでしょう。 - Q14 弱視の場合何を選択したら良いですか?
- A:令和4年度から,広島大学の音声教材の表示ツールとしてUDブラウザを利用しませんが,引き続き「UDブラウザ」及び「PDF版拡大図書」は慶應義塾大学から提供されます。慶應義塾大学では拡大教科書の利用者のニーズを叶えるために、広島大学からは発達障害等の利用者のニーズを叶えるために、それぞれ引き続き開発・提供に邁進して参ります。ニーズに応じて、それぞれのサービスをご利用いただくようお願い申し上げます。
- Q15 どのような読みに困難がある場合に申請できますか。
- A:読み障害などの診断がなくても申請できます。
例えば,- 初見で明らかに既習の漢字も含めて読めていない。
- 漢字は読むには読めているが,辿々しい。
- 文字を言葉として認識できない/認識するのに時間がかかる。
- 読むには読めているが,内容の理解が進んでおらず,読み上げると理解が進む。
ご心配な場合,私どもは,独自の読みの評価ツールを開発しておりますので,事前に「読み」の評価をオンラインで行うことも可能です。一度,相談窓口からお問合せください。 - Q16 教科書だけが音声教材になってもうまくいきません。
- A:そういったケースは多いです。トータルで学習環境を検討する必要性があると考えられます。オンラインでの面談やご相談,可能であれば訪問してのご相談やご助言などを実施しています。UD-Bookは教育学部(学校教育のプロ集団)が製作,配信,導入相談を行っております。学校のご事情を勘案しながら最良のソリューションをご提案できるように一緒に取り組みをさせていただいております。一度,相談窓口からお問合せください。
- Q17 UD-Bookのコンテンツはどのくらいの容量が必要ですか。
- 概ね,1冊あたり,50MB(メガバイト)前後です。例えば,道徳(小学高学年)(中学)75MB,国語(小学低学年)48MB,国語(高学年)70MB,社会(小学高学年)250MB,中学歴史260MB,中学公民160MBを目安にしてください。
- Q18 広島大学の音声教材はどのくらいの人が利用していますか。
- A:広島大学は令和元年度から音声教材の製作・提供を始めました。令和3年度まで,以下の利用がありました。なお特学は特別支援学校の略で,小は小学部,中は中学部,高は高等部を指しています。
提供者数 年度 小学校 中学校 高校 特校小 特校中 特校高 合計 令和2年度 108 21 1 35 11 4 180 令和3年度 126 59 7 5 32 5 234
製作教科書タイトル数
音声教材として製作・提供した教科書のタイトル数です。年度 小学校用 中学校用 高校用 特校用 合計 令和2年度 242 98 25 2 367 令和3年度 203 143 52 0 398
提供点数
音声教材として製作・提供した教科書の点数です。1タイトルを5名の利用者に提供した場合は,5点としてカウントしています。年度 小学校用 中学校用 高校用 特校用 合計 令和2年度 1,674 597 13 -- 2,284 令和3年度 1,279 1,271 5 -- 2,550