本祭りの週末、市立図書館で借りている誉田哲也さんの 『ジウ I 〜 III』 を読みました。 最初のうちは今泉警部や日下班など 『ストロベリーナイト』 とリンクしている名前に 「そうか、警視庁だからいてもおかしくないんだ、ふふふ」 と楽しんでいたのですが、物語が進むにつれてそんな余裕はなくなってきました。 息もつかせぬ展開というか、先が気になって仕方がない、そんな小説でした。 途中、ふとジェフリー・ディーヴァーの作品を読んでいるような錯覚を覚えたりもしたのは、ちょっとキネシクスっぽい表現があったからかもしれません。 読み終わった後は、切なさが残りました。 ラストは読みながら泣いてしまった。 この展開からまさか泣くことになるとは夢にも思わなかった。 この切なさは何なんだろうなぁ、一体…。 それにしても (ちょっと気分を切り替えてみる)、伊崎基子の性格の悪さときたら…。 ガラが悪いのはともかく、自分が気に入らない人間が足を切断するような重傷を負ったと知って 「ざまあみろ」 と思う感覚はどうしても理解できませんでした。 あの場面ですっかり嫌いになった。 だからと言って、門倉美咲に肩入れする気もないのですが。 読んでいる側にこういう感情を抱かせるのも、文章のうまさ故だと思います。 3冊を週末に読み切るのは難しいかな? と思っていたけれど、昨日迷いながら河内こども図書館まで 『ジウ III』 を借りに行って良かった (中央図書館の 『ジウ III』 は貸出中)、借りていなかったら先が気になってモヤモヤして過ごしたと思います。 本当にのめり込んで読んでしまったのでしばらくこの世界から抜け切れないかもしれませんが、早く気持ちを切り替えて他の本を読まなくては…です。
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