学外研修もついに最終日です。
朝一番で南禅寺へ。
蹴上から少しだけインクラインを経由して、金地院を通り抜けてまずは三門です。激しく急で段差の高い階段を登って、狩野探幽の天井画と絶景(かな?)をしばし楽しんだ後、国宝となっている方丈へと移動しました。
方丈でも障壁画と庭園を見学して、水路閣を通ってふたたび地下鉄で二条城へ。
時間があれば金地院も合わせてゆっくり見られると良かったのですが、今回はすでに小堀遠州の庭園も長谷川等伯の障壁画も見ているということで、行程に入れませんでした。
二条城では、大政奉還など、歴史を見守ってきた空間を見学しました。世界遺産を大々的に謳いつつ、オリジナルの障壁画はほぼ全面的にレプリカに置き換えられており、UNESCO的にそれで良いのかと思わないではありません。
もとあった本物は一部が展示・収蔵館に展示されています。ガラス越しですが、一室分の障壁画がまるごとそのままの配置で鑑賞できるのは良いといえば良いでしょうか。
庭園の水を抜いて清掃するという話でしたが、まだ抜かれていませんでした。あまりの暑さに観光客の方でしょうか?救急車で搬送されていました。夏の京都観光は覚悟と本気の暑さ対策が必要です。
ともあれ、おかげさまで4日間の学外研修を概ね予定通り大きな事故なく無事終了することができました。疲れましたが、久しぶりに朝から晩まで美術漬けの4日間で楽しかったです。
今回の学外研修は、内容があまり偏らないように、できるだけ多様な地域・時代・ジャンルの美術、工芸、あるいはデザインを見られるように予定を組んだつもりです。その点で、先の地震の影響で民博に行けなかったことは特に非常に残念でしたが、当初予定していたスケジュールでは無理があり過ぎましたので、結果的には妥当でした。
参加してくれた皆さんそれぞれにとって何らかの発見があり、実りのある学外研修になったなら幸いです。今回行くことのできなかった場所にも、機会があればぜひ足を運んでみてください。
学外研修の全行程を終了して解散したあと、個人的に絶景シリーズとして、特別公開されていた大雲院の祗園閣を見に行きました。
円山応挙や池大雅の掛け軸があったりと、本当に京都のお寺はいろいろお持ちですね。
そのほかにも大雲院には織田信長や石川五右衛門の墓所があります。研修初日の8月24日は石川五右衛門が釜茹でになったとされる日でもあり、何かと石川五右衛門に縁のある4日間でもありました。(たまたまです。)