教養ゼミ発表その2

もうすでに一週間近く前ですが、一年生の教養ゼミの発表、二回目ものぞいてきました。前回も面白かったけど、今回もなかなかおもしろかったです。

プレゼンは上手なひとはとても上手ですが、プレゼンはだれでも練習すれば上手くなるものなので、みんな練習しましょう。

まず、キャラクターやアートの助けを借りて戦争を軽視化しようとする現象についての発表は非常におもしろかったです。クリケット社のマイファーストライフルは、割と最近、5歳児が妹を撃ち殺したので有名になったライフルですよね。

半面、銃と戦争を同一視はできない(特にアメリカにおいては)という指摘は避けられないとも思いました。戦争の軽視化、というテーマであれば、ライフルだけではなくて戦闘機や軍用ヘリなどのノーズペイント(ノーズアート)との関連だったり、最近のガルパンとか艦これみたいな現象を取り上げても良かったんじゃないでしょうか。

被爆をテーマにした作家・作品や、被爆者自身の創造活動についての発表は、自分自身これまでとはまた違った視点を得られたので良かったです。

あとは戦争画関連の発表でも前回とはまた違った従軍画家をテーマにした視点が面白かったです。戦争画をどう考えるかという問題は、ナチス・ドイツ時代に退廃芸術に対して正当化されていた大ドイツ芸術だったり、スターリン時代なんかの社会主義リアリズムであったり、イタリアのファシスト建築などをどう評価するかという話とも関わっていて、芸術性をその政治的なメッセージと分離して評価できるのか、して良いのか、するべきでないのか、というなかなか難しい問題であるとともに、個人的にもとても関心があるところです。

それから蔡國強の黒い花火について。僕は残念ながら見に来られなかったのですが、非常に興味深いと思っているのは、ヒロシマ賞の受賞者としてのプロジェクトである黒い花火と、Chim↑Pomの「ピカ」との関係、特に社会からの反応です。そういうところも聞けると良かったなと思いました。