このたび、廿日市市の株式会社タハラ様との共同研究事業から生まれた、昇降時の負担を軽減できる階段「NeeSe」が、2018年度のグッドデザイン賞を受賞しました。
先日の豪雨災害においても、階段を登ることができずに亡くなった方が多数いらっしゃったとのニュースがあったばかりですが、この階段は、高齢者や年少者など、さまざまな身体条件をもつ方々に対して昇降時の負担を軽減することを目指して開発されたものです。
主階段と一段分の高さの半分ずらした補助階段を一体化し、主階段と補助階段を交互に足を運ぶことで、体感上の一段の高さを半分にすることができます。
このような互い違いの階段はこれまでも多く使われていますが、一般的には省スペース化を目的として、ロフト向けなどに利用されてきました。また、互い違いとなった一段一段の角が出てくることも安全上は課題でした。
NeeSeは、省スペース化ではなく、昇降時の負担軽減のために、段板を互い違いに配しています。また、角が出ることを防ぐために、曲線を組み合わせた形状を採用した点にも特徴があり、階段に独特の表情を作り出します。
一見単純な形状に見えますが、それぞれ複数の円弧を組み合わせた形状となっており、同一形状に加工するために一段一段すべてNC加工機によってカットされます。
さまざまな方に、「階段のある豊かな生活」を提供することができますように。