インドネシア調査
バンダ・アチェからの報告
山口大学 辰己佳寿子
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2.9月24日
<2006年9月24日(火)午前>
7:00ホテル発→事務所でスタッフをピックアップ→ランガ村マングローブ・建設中のモスク
8:00頃 Crueng Raya到着 → 海に出る → 10:30 PLへインタビュー → ランバダ →ホテル着
15:15 ホテル発(ホテルで車手配)→国営セメント工場付近、Kerangi 方面、18:00 ホテル着

整列して植えられたマングローブ
(Crueng Rayaへ向かう途中)

Crueng Rayaミーティング場所

建設中の漁船(リフト・ネット)

岸に上げられた漁船

海上の漁船(リフト・ネット)

上から見た漁船(最低50mの間隔をとる)

エンジンはYAMAHAやHONDAが多い

Fish Aggregating Device (FAD)
深さ60m浜から約10km、PLが管理。他の地域の人が使用する場合にはお金を支払う(メンテナンスに充当)。

珊瑚への被害も大きかった。しかし、漁師は生活に精一杯で、珊瑚の保護に関する意識は低い。

この辺りは入り江になっているため、津波の被害は比較的小さく、大きなマングローブが残っている。

釣りをする人々も

魚の加工所

Boat Construction(地元の大工が在地の技術をもつ。プロジェクトが1年なので急ピッチで製造されており、地域外からも大工が集まっている。責任者と助手でペアで6組の大工がいる。13百万のローン。)

木材の需要。大木が必要。木を探すのに6ヶ月。
森林省のルールは家屋と船製造では異なる。NGOのボートは短期間で成果を出すために小木で製造。法律下では可能だが、船としての機能は低い。

JICS(財団法人日本国際協力システム)の援助。バザールの復興の他に、ボート用エンジン支援、道路修復工事、被害を受けた約3万冊にのぼる土地台帳の修復などを行っている。

近郊の沿岸部に工場が出来ている。雇用対策にはなるが、水質汚染やそれによる漁獲量の影響等が懸念される。

Cooperative (Syariah)

Syariah System

海岸部の山腹に援助で建てられた家屋が連立

写真左に住む世帯は漁師は2割のみ。
その他は日雇いや農業。

Keudee 村のパングリマ・ラウト(PL)

パングリマ・ラウトの家
4ドック(リーフネット2、タグボート1、セービングネット1)
プログラムマネージャーのZulhamsyah氏は、土日に村のリーダーと話し合う時間をもつよう心掛けている。

◇ PLへのインタビュー
・ リーダーになって6年。Keudee Desa人口1102、世帯数320)。1ユニット(2つの船のものを1ユニットと捉える)で6人の船員。7Desaで一人のPL。PLのメンバー863人。79ユニットがある。

・ 釣り場は1〜2マイル。午前5時〜7時の3時間がメイン。14メートルの船に3キロワットのライト。長くて3日間の場合がある。金曜日は漁は休み。

・ ローカルルール:船と船がかち合ったら、最初の船が優先。ポジションやライト。船と船の距離は約50メートル。リーフネットの範囲は、インサイドであれば30ユニット。アウトサイドはフリーだが、採点17ユニットが必要。

・ 魚の加工:イカンプ、ランプ、ラリナシ、アンチョビ、ペブ、トリスタシなどが捕れる。ボイルして乾燥。新鮮で塩味が適度にきいてよい。マーケットやTPIへ。

・ PLの役割:ディシプリン。違反者に罰を与える。水揚げ量の分配。もめ事の調整。社会問題の解決。お金を集めるシステムはない。レスキュー隊的な対応もする。家族からの連絡によって3日以上戻らなかったら動き出す。不幸や事故のあったところには、お見舞いを送る。お見舞いはお金(世帯あたり5万〜7万ルピア)であったり、砂糖や燃料などのモノの場合もある。3日間はPLの責任で供養等を行う。

・ PLの選出方法:漁師のミーティング。7のDesa から一人ずつ。その後、3人に絞って選挙。副リーダー1名、ファイナンス4人は、指名できる。

・ 津波被害:人口の4分の1がいなくなった。その代わりにいろんな人が入ってくるようになった。漁への新規参入者やステークホルダーの存在。ボートの修復、復旧活動、議論、援助の受け入れ。日本(JICS)がマーケットを作ってくれた。とにかく2005年まではその対応で大変だった。


<2006年9月24日(火)午後>

◇ さらに西海岸へ

お祈りの場(男性専用)

村のリーダーとコンタクト。再会の約束を。

OXFAMの掲示板

津波の爪痕

EUROPEAN UNIONによる援助

USAによる援助

道路があったであろう場所

復興の進捗状況も場所によって異なる。
西海岸は東側よりも復興が遅れていることが一目瞭然である。

◇ 西海岸からバンダアチェ市内への途中(Lhoknga)

ECHOの援助

Fishery Infrastructure


UNICEFの拠点

◇ バンダアチェ市内の魚市場など





CARESによる援助


出航の準備。氷は1つ20キログラム。


ガソリンスタンド。1リットル約4500ルピア。

サトウキビジュース

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