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カタリエヌモノ

** 2009.07の カタリエヌモノ **

 ++ 09.07.01 (wed) ++ 



私は講演の最後に

心理学は人間の心の仕組みについて多くのことを知っています。
また,心理学的な方法で多くのことを明らかにすることができます。

心理学は世の中の役に立つ学問です。
お役に立てることがあればご相談ください。

また,世の中で心理学がうまく利用されるようにご協力ください。
例えば,行政が何か実施する際や判断を行う際に様々な助言ができるはずです。

世の中の仕組みの中にうまく心理学を組み入れるように考えてみてください。

というお願いをします。

その上で,心理学の発展にご協力いただけるようお願いします。
例えば,「寄付行為を行う場合は心理学に活用されるような機関へ」とお願いします。

真実,心理学者の知恵が取り入れられればもっと世の中がスマートになるのにと思うことが多くあります。

 ++ 09.07.02 (thu) ++ 



私はゼミ生に心理学的な手法を用いた研究をすることは求めています。

しかし,具体的なテーマを与えることは極力避けています。
自身で選んだテーマ取り組んだ方が楽しいだろうと思うからです。

そして,私自身も学生がどういうテーマを選んでも一定レベル以上の研究にできる指導力を持ちたいと思っています。

それは,研究者としての底力の証明だとも考えています。

 ++ 09.07.03 (fri) ++ 



明日は山奥にひっそりとたたずむ旧キャンパス(=不良債権)まで行ってきます。

竹藪の竹を切り出し,竹を使ったおもちゃをつくるという実習です。
・子どもは年齢とともにどのように発達するのか
・発達とともにどのような遊びをするように変化するのか
・その遊びはどのような成長を促すのか
・以上のことを踏まえ,保育者や教師としてどのような山・川・海での遊びを企画できるか
・その際,どのようなことに配慮しなければいけないか
ということを調べ,考え,まとめ,発表し,クラスで議論し,最後は実際におもちゃをつくるという授業です。
#さらに,つくったおもちゃを発表する会も最後にあります。

ということで,明日の更新はお休みします。
次回更新は,6日(月)です。

 ++ 09.07.06 (mon) ++ 



お願いだから,学ぶという行為自体を楽しめない人が先生なんかにならないでください。

自分がやっていて楽しくないことを他人に強いるというのは人として間違ってませんか?

そんな人に教えられて,教えられる側が楽しく学べると思いますか??

 ++ 09.07.07 (tue) ++ 



前期のゼミ(3年生)では,心理学の論文を読んでまとめて発表するということをしています。

そのため,ゼミ指導では
1.ゼミ生の興味を聞く
2.興味に合った論文を一緒に選ぶ
3.選んだ論文を読んでくるように指示する
 (当然,私もその論文や関連論文に目を通す)
4.学生の論文に関する質問に答える
5.雑談
6.発表の予行練習を聞き,修正を指示する
というのを個別に毎週2人やっています。

ちなみに,前期中に各自2回の発表を義務づけています。
ゼミ生は11人いるので,半期で22回繰り返すことになります。

はっきり言ってメチャメチャ時間を食われます。
しかし,中途半端にやっても時間の浪費になるだけです。
ある一定以上はやらないと効果が見えてこないからです。
なので,これくらいは必要だろうと納得しています。

また,学生の方も大変だろうとは思いますが,良くついてきてくれています。
実際,かなり力がついてきたと感じます。

卒業までに彼らがどれくらい伸びるのか,楽しみです。

−−−−−−−−
(*1)明日は大学の広報誌の取材のために出張です。卒業生を取材しに行きます。そのため,もしかしたら明日の更新をお休みするかもしれません。

 ++ 09.07.08 (wed) ++ 



論文を再々投稿しました(*1)。

今度こそ採録されて欲しいです。
#もういい加減この論文のデータを見るのも飽きました。

−−−−−−−−
(*1)「09.05.27」参照。

 ++ 09.07.09 (thu) ++ 



学生時代,助手時代と変わらず,大学教員の公募情報は眺めています。
#世の中の流れを把握しておかなければならないですし。

いろいろな公募が出てきます。
「これはあの先生の昇任人事だな」
「これはあの先生の後任人事だな」
「これはあの先生が異動されるということだな」
などということも何となく分かります。

ただ,たまに
・募集の職階が「助教」で,当該部署の既存のメンバーを見ると全員教授
 (准教授とかいないの??)
・募集の職階が「教授,准教授,助教のいずれか」
 (誰でも良いの??)
みたいな公募も出ています。

こういうのを見ると,
「この大学は計画的に人事をしているのだろうか?」
と心配になります(笑)。

−−−−−−−−
(*1)明日は大学の広報誌の取材のために出張です。卒業生を取材しに行きます。また,山大のOKBYS先生のところにお邪魔するかもしれません。そのため,もしかしたら明日の更新をお休みするかもしれません。

 ++ 09.07.10 (fri) ++ 



明日は4年生のゼミ発表です。

私は4年のゼミは持っていませんが,参加です。

ということで,明日の更新はお休みします。
次回更新は13日(月)です。

 ++ 09.07.13 (mon) ++ 



Microsoftの新OSであるWindows 7のRC版をインストールしてみました。
前回(*1)と同じようにThinkPad X40のウルトラベイのセカンドHDへ入れました。

β版の時はひとまず動くことを確認するだけで精一杯でした。
今回はいくつかのユーティリティ系のソフトを入れてみました。

いくつかのソフトが動かなかったり,インストールできなかったり,という感じでした。(*2)

私は色々とX40の周辺機器をそろえています。
今の快適な環境と同等のものを新たな機種で整えるためにはかなりの投資が必要です。
なので,当面,中古などで部品を補いつつ,X40を使い続けるつもりでいます。

そういったことを考え,X40で最新OSに乗り換えられるのならば検討の余地があると考えました。
しかし,当面はXPでの使用することにすべきだろうと判断しました。

−−−−−−−−
(*1)「09.01.27」参照。
(*2)6月中旬での話なので,今は少しはマシな状況になっているかもしれません。

 ++ 09.07.14 (tue) ++ 



梅光学院より研究助成金をいただきました。

以前,学内助成金を取った際(*1),元指導教員に
「学内の助成金を取るなんて身内から金をむしり取るみたいなものだから止めろ」(大意)
と言われたことがあるのですが,そもそも環境が劣悪すぎる(*2)ので今回は許してもらおうと思います。

しかし,いただくことが決まったものの,なんだか面倒くさそうです。
事務の方からお金の使い方であれこれ言われました。
申請書通りに執行をしようと思ったのですが,無理だと言われました。

研究計画と予算計画とが審査の上で採択されたはずなのですが,なぜなんでしょう??

まぁ,この手の「トンチンカン」は我が大学では日常茶飯事(*3)な気きがするので,もう何とも思いません。
使えないのなら一切執行せず,報告書だけ提出しようと思います。(仕事が増えただけ(涙))

−−−−−−−−
(*1)「08.02.26」参照。
(*2)「08.03.13」「08.04.14」参照。
(*3)このページには書けないことばかりですが,しばしば「不思議だなぁ」と思うことが起きています。毎日楽しいですよ。

−−−−−−−−
明日は講演のため出張です。そのため,もしかしたら明日の更新をお休みするかもしれません。その際はご了承ください。

 ++ 09.07.15 (wed) ++ 



ゼミ生が11人もいることは,悪いことばかりではないかもしれません。
ある意味,同時に11個のプロジェクトが動いているようなもので,これはこれで楽しいです。

何人かの学生は卒論のイメージが見えてきました。
私の中で論文の構造は出来あがっています。

あとはゼミ生が私と同じイメージを共有してくれるか,あるいはゼミ生が私とは別のおもしろいイメージを提案してくれるのを待ちます。
そして,きっちりデータを採ってくれれば山を越えます。
その上で,論理的に考えること,考えを言葉で表現する方法などの指導を兼ね,執筆を助けます。

私は論文の全体像が見えた瞬間,ある種の喜びを感じます。
また,学生と同じイメージを共有できた瞬間もとても楽しいです。
エレガントな構造の論文ができあがっていくプロセスも充実感を感じられます。

こういったことを1年に11回も感じられるわけで,ゼミ生が多いこともプラスに考えるべきなのかもしれません。

 ++ 09.07.16 (thu) ++ 



うわっ…ネタかぶってた。(*1)

−−−−−−−−
(*1)「09.05.27」と「09.03.28」を参照。

 ++ 09.07.17 (fri) ++ 



明日は3年生のゼミ発表です。

ということで,明日の更新をお休みします。
次回更新は連休明けの21日(火)です。

−−−−−−−−
(09.07.18追記)
今回の発表ではゼミ生に(彼らの動きが鈍かったこともあり)「教え込む」指導をしなかったのですが,自分達できちんと考え,発表のスクリプトを準備し,それなりにわかりやすい発表をしてくれました。予想以上の結果でしたが,前期中の学びの成果がきちんと発揮され,安心しました。

 ++ 09.07.21 (tue) ++ 



4年生の就職対策で「教職特別講座」という授業を受け持ちました。

政治,経済,社会,地理などについて講義しました。
#専門外にも程がある…(涙)。

−−−−−−−−
(09.07.22追記)
地元防府市が豪雨の被害を受けました。
メール等を頂いた方も含め,ご心配をおかけしました。
私の実家は被害の多かった山側からは離れており,特に問題なかったようです。
ただ,報道写真などで見る見慣れた場所の変わり果てた様子は衝撃的です。
これから復旧作業が大変だと思いますが,地元の皆さんがんばってください。

 ++ 09.07.22 (wed) ++ 



ここをご覧の方の何割かは大学関係者だと思います。
なので,私の戯れ言を読んで「あー,あるある」みたいなことも多いと思います。

しかし,地方の小規模私立大学の教員の過酷さは,経験したことがない人には想像もできないと思います。
同じ「大学」という名前はついていますが,その実態はいわゆる「大学」と「弱小私大」とでは別物と言って良いものだと思います。

もちろん,研究や教育をする意志のない教員(*1)にとっては関係ない話です。
のうのうとのさばって生きていくにはそれほど厳しい場所ではありません。(*2)

しかし,まともな神経を持っている人間は傍若無人には振る舞えません。
学生のことを考えれば指導の手は抜けません。
その他の校務も合わせると想像を絶する量と質の仕事をさせられます。(*3)

さらに,研究もしようと思うと,はっきり言って体が持ちません。

−−−−−−−−
(*1)こういうのは本来「教員」とは呼べないんですが…。
(*2)そういう輩が弱小私立の体力を奪っていっているんですけど…。
(*3)私は「量」の多さは気にしない方なんですが,徒労感ばかりが残る「質」の仕事はものすごい苦痛です。

 ++ 09.07.23 (thu) ++ 



久しぶりのアロエさん(*1)。

最近は日当たりの良いところでお過ごしなので,新芽も出てきてお元気そうです。

−−−−−−−−
(*1)「09.05.19」参照。

 ++ 09.07.24 (fri) ++ 



明日はオープンキャンパスです。

模擬授業をします。

新ネタで,
 記憶における言語の働き
 乳幼児健忘
 基本的信頼vs基本的不信
などについて話します。

その後,市民センターで講演です。

いつものネタで
 注意(不注意)
 虚記憶
 アダルトアタッチメント
 エゴグラム
などについて話します。

#一応,どちらの話も一貫したテーマがあり,ただトピックを並べているわけではなく,きちんとストーリーがあります(笑)。

ということで,明日の更新をお休みいたします。
次回更新は,27日(月)です。

−−−−−−−−
(09.07.25追記)
今度は東広島市でも土砂崩れですか…。
なんだか,私のゆかりの地が狙われている気がします。
(確証バイアス?利用可能性ヒューリスティックス?)
福岡でもいろいろと被害が出ているようです。
とにかく,被害が最小限になるように願うばかりです。

 ++ 09.07.27 (mon) ++ 


(画像をクリックすると原寸大のグラフが表示されます。)

09年度前期の学生による授業評価アンケートの結果(その1)です。
上のグラフは教養科目の「心理学概論」「心理学」の平均評定値です。

去年の相当科目と比較して(*1),コミュニケーションの箇所の評価が悪くなっています。
それ以外の箇所は概ね評価が改善しています。

コミュニケーションの箇所の評価が悪くなった理由は不明です。
私の毒舌がさらに冴え渡るようになったため,私へ距離感を感じるようになったのかもしれません(笑)。

その他の箇所の評価の改善が,今年の授業改善の努力の成果だとすればうれしいです。
若干教材を見直し,また説明もより明確に出来るように努めた結果だと信じたいところです。

ただ,どうもこれまでの傾向を見ると,この授業の全体的な評価が高いのには別の理由がありそうです。
つまり,私の所属する子ども学部の学生と比較すると他学部の学生の評価がよい気がするということです。

他学部の学生は性格的に他者に対して評価が寛容なのでしょうか?
他学部の教員に気をつかって「ご祝儀評価」をしてくれているのでしょうか?
他学部の授業のクオリティが低いので相対的に私の授業がよく見えるのでしょうか?
あるいは,教養科目ということで気軽に受講しているため,評価も甘いのでしょうか?

理由はよく分かりませんが,去年と今年の2度しゃべってみて,自分の苦手箇所が改めて分かりました。
来年も担当することになれば,さらにその辺の説明がうまくできるように工夫しようと思います。

−−−−−−−−
(*1)「09.02.18」参照。

 ++ 09.07.28 (tue) ++ 



最近色々と不満が多く,思春期よりもイライラしています。(重傷)

 ++ 09.07.29 (wed) ++ 


(画像をクリックすると原寸大のグラフが表示されます。)

09年度前期の学生による授業評価アンケートの結果(その2)です。
上のグラフは子ども学部2年生対象の「教養セミナーV」(*1)の平均評定値です。

昨年の同一学生を対象とする「教養セミナーU」(*2)とほぼ同等の評価だと思われます。
また,学生達も少しずつこの授業の意味(意義)が分かってきているようにも感じます。

とにかく,この授業は学生達に「地力」をつけさせるための授業です。
後期も「教養セミナーW」がありますので,さらなる工夫をして学生達の実力を底上げできるよう努めようと思います。

−−−−−−−−
(*1)授業の中身に関しては「09.07.03」を参照。
(*2)「09.02.28」参照。

 ++ 09.07.30 (thu) ++ 



教える側になって,「かつての大学生」として感じるのは,
「大学で習ったことが役に立っている」
と感じるためには意識して思い出さなければならない事も多い,ということです。
#なので,私はなるべく明示的に授業の「意図」を伝えるようにしていますが。

 ++ 09.07.31 (fri) ++ 


(画像をクリックすると原寸大のグラフが表示されます。)

09年度前期の学生による授業評価アンケートの結果(その3)です。
上のグラフは子ども学部2年生対象の「教育心理学」の平均評定値です。

昨年と比べ(*1),全体的に評価が下がっています。
また,他学部対象の「教育心理学」(*2)と比較しても下がっています。

ただ,多くの評定値が4を越えています。
授業自体も,昨年度のものをさらに改良して臨んでいます。
内容自体は悪くないんじゃないかと思っています。

要は,毒舌の封印を(少しだけ)解いたのが悪いんじゃないかと…(笑)。

−−−−−−−−
(*1)「09.02.14」参照。
(*2)「09.03.09」参照。

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