駐車場でぐるぐる。
昨夜,大沢在昌さんの 『炎蛹 : 新宿鮫5』 を読みました。 夕方から読み始めて,最後まで読んじゃった。 読みながら考えていたのですが,新宿鮫って個々のキャラクターがすごく良いんですよね。 だからどんどん引き込まれてしまうのだと思う。 今回出てきた植物防疫官の甲屋も最初は小うるさいおじさん風だったのに,だんだんキャラが立ってきて憎めない存在になってきた。 最後なんて,本当に良かったですよ。 「あぁ〜,良かった」 と声が出た。 ところで終盤で出てきた 「村上」,皆さん,誰のことだかすぐにわかりましたか? 私は全然わからなくて,「村上? 誰,それ?」 と思ってしまった。 「どこで出てきたの?」 とページを遡ってみたのですが,全然ヒントがなくて探しようがない。 「ま,いっかー」 と読み進め,ある場面の鮫島の 「この前はすっぽかされたよ。」 のセリフで,「あ,もしかして?」 とそのページまで遡って,「あー,ここにいた」 とようやく村上の正体がわかりました。 こんな一瞬,しかもほとんど名前しか出てこないような人のことを,みんな覚えていられるものかな? 覚えていない私がバカなの? まぁ,いいや。 今回,鮫島と晶も元どおりの関係になったみたいで,安心しました。 甲屋さんはもう出てこないんだろうなぁ,ちょっとさみしいな。
今日は米澤穂信さんの 『秋期限定栗きんとん事件上・下』 を読みました。 あぁ,おもしろかった。 おもしろいだけでなく,なかなか残酷な小説でもありました。 …それを 「おもしろい」 と言い切る私も残酷な人間なのかも。 実力もないのに出てくる杭は打たれる,うん。 前作で小鳩くんと小佐内さんが互恵関係を解消してしまったので,今作は小鳩くん目線と小佐内さんと行動をともにする瓜野くん目線で描かれているのですが,なんとなく小鳩くんは小佐内さんが隣にいないことを物足りなく感じているような気がしました。 …あ,違うな,隣にいるのが小佐内さんではないので,余計な気配りをする必要が常に生じていて,ちょっと窮屈な気がしたのです。 まぁ,小佐内さんにも気を遣っていた気はするけど,度合いが違う気がする。 最後の方でまた互恵関係が復活するのですが,小鳩くんは以前とちょっと違う気持ちを抱いている? という気がしました。 小佐内さんの最後の一言を聞いてどんな表情を浮かべたのかがすごく気になります。 あぁ〜,冬期限定はいつ発表されるのかしら。 冬期限定は何だろう? ザッハトルテ? ぜんざい? あー,でも発表 = シリーズ終了のような気もするので,このまま未発表で引っ張られても良いかもしれない。 冬期限定がきたら,高校も卒業してしまうものな。 大人になった2人にはあまり魅力を感じない気がします。 永遠に高校生でいてほしい。
|