iPadを教材・教具として利用してみる
なぜ,視覚障害教育でiPadなのか!?
iPadの最大の威力は,Engaging & Accessibilityが同居している点です。その詳細は,以下のことになると思います。
iPadの魅力は,誰しもが使い勝手がよいような「ユーザビリティ」,豊富な機能が標準搭載の「アクセシビリティ」,セキュアで質の高い豊富な「アプリ」,高機能の「I/O」が1台に収まっているところだと考えられます。
ユーザビリティ
- 直感的操作
- 1歳児が,その画面を見れば,何をするときに,どこを操作すればよいか理解できる直観性がある。
- 直接的操作
- 1歳児が,その画面を見れば,どこに指を置いて動かせばよいか理解できる操作性がある。
- 即時性
- 起動したいと思った時に,1秒以内に動く状態になる即時性がある。
- 可搬性
- 持ち運びが容易である,可搬性がある。
- 触知スイッチ
- 触って操作できるスイッチが備わっている。
- 一般性
- 多くの場所で手にすることができ,特別でない機器である。
- 安定性
- 起動中に不具合が起こりにくい。
アクセシビリティ
- 標準機能
- アクセシビリティが標準で備わっている。
- 豊富な機能
- 音声読み上げ,拡大など多くの機能が装備されている。
アプリ
- 豊富 アプリの数が豊富である。
- セキュア
- アプリは審査を受けたものが公開されている。
I/O
- カメラ・液晶・環境センサ等
- 高機能で豊富なI/Oが備わっている。
iPadがパソコンや拡大読書器にとってかわることはないだろう。しかし,これだけの機能や特徴が1台に詰まっているからこそできることがあるはずです。これまでは叶わなかったことが実現できる可能性を持っている機械であろう。また,今日できないことが明日以降もできないとは限らないといった点も魅力である。そんな無限の夢を叶えてくれそうな道具,それがiPadです。
それは多くの人を引き付ける魅力となり,同時に多くの人が使いやすい工夫が盛り込まれているから,私たち視覚障害者も利用できるのである。
ぜひ,この道具に触れ,そんな道具の可能性を感じていただければ幸いです。
※VoiceOverを利用する場合は,iPadよりも,iPhoneなどの小型の機材の方が操作性が高い場合があります。ここでは,多機能携帯端末の象徴としてiPadという言葉を積極的に用いますが,ここで紹介する多くのことは,iPhoneでも利用できます。