べにふうき せとうちレモン

本日記者発表されましたが、広島大学に着任して丸3年を前に、ようやく最初のデザインの仕事を送り出すことができました。

「レモンティーを飲みたいけれど、わざわざレモンを買ってきてスライスしたりせずに手軽に飲みたい」
「レモンの香りがするだけではなくて、やっぱりちゃんとレモンを浮かべて飲みたい」

国産の紅茶「べにふうき」のティーバッグと、フリーズドライした「せとうちレモン」のスライスを個包装にして、そんなわがままに応えられる商品になっています。

3月22日より販売されています。もし、お店で見かけられたら、お土産等にどうぞ。通信販売はこちらから。

これまで主に日本茶や生姜湯などを取り扱ってきた、尾道市の上野屋本舗株式会社様との共同で、新しい紅茶商品を開発しました。1年目から一緒に開発を始めてかれこれ2年以上になりますので、ようやく市場に送り出すことができ、大変感慨深いです。

今回ご一緒した上野屋本舗株式会社は、これまで日本茶を手がけてこられたとはいえ、紅茶の商品化も、レモンの取扱いも初めての経験であり、価格帯や販売チャンネルもこれまでの商品とは大きく異なることから、商品開発する上では多くのチャレンジがありました。

レモンの製造過程の試行錯誤を重ねた結果、最終的に発売が一年延びてしまいましたが、フリーズドライ製法を採用したことで、より香り高いレモンを長期間にわたってお届けすることができるようになりました。

瀬戸内産のレモンは激しい争奪戦になっており、瀬戸内レモン関連商品は明らかに過剰気味な中で、どうやって差別化するかという点が大きな課題でしたが、パッケージが埋没しないことと、レモンをレモンとして楽しめること、を目標にしました。

正直なところ、水色と黄色の組合せのパッケージばかりで食傷気味なので、早い段階で外箱にはあまり色を使わないことにしました。箱をあけたときにはやはりイメージカラーが目に入るのですが、あけたときにちょっとした驚きがあればよいかなと思います。

また、紅茶とレモンを別包装にすることで、一杯ずつ紅茶にレモンを浮かべて飲むという、レモンティーを飲む上でいちばん〈オイシイ〉体験を、手軽に楽しむことができるようになっています。瀬戸内レモンの使用を謳っているけれども、実際にはレモンの影も形も見えないような商品が多い中で、レモンそのもので勝負する商品になっています。

目に見えにくい部分では、紅茶とレモンを別包装にしたことで、紅茶とレモンそれぞれの鮮度保持に適した異なる包装材を選ぶことができました。その反面、これらの見た目をできるだけ近づけるために、デザイン面ではちょっとばかり苦労しています。

多くの人に喜んでいただくことができますように。