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カタリエヌモノ

** 2010.08の カタリエヌモノ **

 ++ 10.08.02 (mon) ++ 



私も,学生は自ら学ぶべきものだとは思っていますが,どのように生きたらよいのか,努力というものはどういうものかということすら知らない人間を目の前に,大学教員然として,そういった現状を見て見ぬふりをし,あるいは,そういった現状に気付かず,バカの1つ覚えのように「今の学生は勉強しない」としか言わないような人間は,人としてどうかと思います。

 ++ 10.08.03 (tue) ++ 



デジカメを購入しました。

RICOH CX3です。
#Caplio G4 wide(*1)以来のリコーですが,動作音は昔のまま(笑)。

このカメラを選んだ理由は,
・広角
・高感度
・高速起動
・コンパクト
です。

仕事上,室内で学生や子どもを撮らなければならない機会が多く,やむを得ず買い換えました。

ということで,Canon PowerShot S80は事実上の引退です。

−−−−−−−−
(*1)「04.09.28

 ++ 10.08.04 (wed) ++ 



「批判的思考」という用語にはどうしてもネガティブな印象がつきまといます。
なので,別の言い方がないか考えるわけです。(*1)

最近私がよく使うのは「創造的課題解決に必要な思考」という言い方です。
より目的的な言い回しになっていることは分かっているのですが,一方で,本来無目的な批判的思考にあまり意味はないと思うので,これで良いとも思っています。

ただ,これで非専門家も腑に落ちるのかどうかは,分かりません。

−−−−−−−−
(*1)「10.03.01

 ++ 10.08.05 (thu) ++ 



私はしばしば学生に「保育者や教育者は思考停止してはならない」と言います。
保育者や教育者はいかなる瞬間も子どもにとってよりベターな行動を選択し続けなければならないからです。

一方で,直観の有用性も存在します。

自分の独善的な直観だけで判断する学生が多いので,当面は思考停止を禁じなければならないと思います。
けれども,ある程度実力がついてきたら,直観の有用性について,その限界を踏まえつつ諭さなければならないかもしれません。

もしそうなれば望外の喜び。

 ++ 10.08.06 (fri) ++ 


(画像をクリックすると原寸大のグラフが表示されます。)

10年度前期の学生による授業評価アンケートの結果(その1)です。
上のグラフは教養科目の「心理学概論」の平均評定値です。

昨年度の反省として「コミュニケーション」の項目がありました。(*1)
ただ,私は講義科目で「客いじり」をするのは好きではありません。
また,うちの学生は積極的に質問なんかするタチではありません。

ということで,今年から「感想カード」を配布し,コメントや質問を受付けることにしました。
そして,次の講義のはじめに回答スライドを表示し,適宜解説を加えるようにしました。

その成果として,「コミュニケーション」の項目の評価が改善しました。
今後もこの「感想カード」を活用しようと思います。
#そのためには,義務付けられている出席確認のための数分間がもったいないんですけどね。
#後期からの授業はマークシート式にする等,効率化したいんです。

あと,去年ちょっと手間取ってしまった「動機づけ」の箇所を今年はうまくしゃべれたのは成果です!

−−−−−−−−
(*1)「09.07.27」参照。

 ++ 10.08.07 (sat) ++ 



昔,元指導教員が「負けないぞ…負けないぞ…」とつぶやいていたのを見たことがあります。

今はその気持ちがよく分かります。

 ++ 10.08.09 (mon) ++ 



私の「結果が全て」(*1)という言葉は「目標を見失ってはいけない」という意味を含んでいます。

−−−−−−−−
(*1)「05.05.18」「05.05.21」「05.05.24」「05.05.27」参照。「04.06.21」「07.03.13」「09.04.27」「09.11.10」も参照。

 ++ 10.08.10 (tue) ++ 


(画像をクリックすると原寸大のグラフが表示されます。)

10年度前期の学生による授業評価アンケートの結果(その2)です。
上のグラフは子ども学部2年生対象の「発達・教育相談」の平均評定値です。

事実上の必修科目で,学生のモチベーションの差が非常に激しい講義です。
教師や保育者になろうとモチベーションの高い学生から,何のために大学に来ているのか分からない学生,あるいは,そもそも大学というものがどういったものなのかすら理解できない学生まで,一緒の教室にいます。
そのため,梅大に来てから2年半,この講義を何度かやってみて,毎回の評価の変動は学生達のモチベーションの高さによるのではないかと思うようになってきました。

例えば,モチベーションの低い学生はアンケートに適当に「3」と回答したりします。
適当である証拠に,「講義科目」に関する質問項目以外の全ての項目に回答していたりします。
そのため,自然授業評価が低くなります。

それにもかかわらず,これまでと比べて「コミュニケーション」の項目は改善しました。
今期から導入した「感想カード」と,それへの回答の効果だと思います。

また,毎回「感想カード」でまじめに質問をしてきた学生は,どんどんコメントの質が上がっていきました。
そういう意味で,教育効果もあったのではないかと考えています。

−−−−−−−−
(*1)「09.08.03」参照。

 ++ 10.08.11 (wed) ++ 



どんな仕事にも楽しめる側面を見いだせてしまうのは,研究者としての多面的な思考力の証だと自負しています。

しかし,完全に過剰適応だということも自覚しています(涙)。

 ++ 10.08.12 (thu) ++ 



明日から3日間,大学が閉鎖されます。
そのため,更新をお休みします。

また,16日(月)の夕方には大学に出るつもりなのですが,もしかしたら更新できないかもしれません。
さらに,17日(火)は教員免許状更新講習のため,更新できないかもしれません。

ということで,最悪,18日(水)からの更新再開となりますが,ご了承ください。

 ++ 10.08.18 (wed) ++ 


(画像をクリックすると原寸大のグラフが表示されます。)

10年度前期の学生による授業評価アンケートの結果(その3)です。
上のグラフは子ども学部2年生対象の「子ども未来学基礎演習T」の平均評定値です。

去年までの「教養セミナーV」(*1)相当の授業ですが,今年からプレゼミという形となり,
・児童教育専攻(主に小学校教諭を目指す学生のためのコース)
・幼児保育専攻(主に保育者を目指す学生のためのコース)
に別れ,私は前者のコースのクラスを担当しています。

私が発破を掛けた部分もありますが,非常にモチベーションの高い学生たちでした。
去年も同じように指導していましたが,今年は全体的に食らい付き方がすごかったです。
昨年は雰囲気を悪くする学生が複数おり,そちらの対応に追われていたのに比べれば,雲泥の差です。
学生のレベルも一定以上だったので,ほとんどの学生が私に指導の勘所を短時間で理解してくれました。

今期は,
・乳幼児の発達過程を学び,
・各年齢に応じた遊びとおもちゃを考え,
・実際におもちゃを作り,
・子どもたちを楽しませる計画を練り,
・付属の子育て支援センターの親子や幼稚園の幼児を大学に招いて「お楽しみ会」を実施し,
・「お楽しみ会」の反省をし,
・レポートの書き方の指導を兼ね,
 -子どもの姿の文献研究
 -それに対応した「お楽しみ会」の目的の設定
 -「お楽しみ会」の実施計画
 -実施結果についての客観的な報告
 -目的が達成されたか等についての考察
 というレポートを書かせ,その添削を繰り返し,
・レポートの内容をポスター発表させる
という内容でした。

「お楽しみ会」に関しては,私の方からは最小限の指示だけを与えるようにしました。
学生たちのほとんどがこれまで乳幼児と関わったことが経験のない状態で,実際の子どもをイメージするのは困難なため,細かく指示を与えても意味がないと考えたからです。
破綻しない程度の準備をさせ,本番で子どもたちと関わらせながら,要点だけ指示を出すように努めました。

また,情報を与えすぎなかったのは,この授業の目的と流れを意識させ,要点を絞って反省させるためでもありました。
実際,レポートの中で各自が課題を発見していました。
といっても,実習経験のない2年生段階では曖昧な反省となってしまいがちなので,反省点に対する具体的な改善案も示すよう指示する等しました。

以上のように,非常に手のかかる授業でしたが,その分,学生も高く評価してくれました。

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(*1)「09.07.29」参照。

 ++ 10.08.19 (thu) ++ 



青山学院大学相模原キャンパス
−−−−−−−−

明日20日(金)はちょっと出張してきます。
(校務ではありません…(汗)。)

また,明後日21日(土)は保育実習の指導で佐賀,長崎を巡回してきます。

ということで,次回更新は23日(月)です。
#23日も巡回指導と会議なので,もしかしたら更新できないかもしれませんが…。

 ++ 10.08.24 (tue) ++ 



現場に出ても論文を読み続ける学生を育てたいのです。

 ++ 10.08.25 (wed) ++ 


(画像をクリックすると原寸大のグラフが表示されます。)

10年度前期の学生による授業評価アンケートの結果(その4)です。
上のグラフは子ども学部3年生対象の「子ども未来学演習T」の平均評定値です。

いわゆるゼミです。

「藤木ゼミは厳しい」という評判にひるまず,受講してきた強者達です。
昨年にもましてモチベーションも高く(*1),発表の準備も熱心で,ゼミ中も積極的に発言する学生が多かったです。
また,総じて実力が高い学生達です。

といっても,「発表者を生かす質問」ができない等,まだまだな部分も多く,鍛えなければならない部分は多く残っています。
後期もポイントを押さえた指導をしていこうと思います。

−−−−−−−−
(*1)「09.08.10」参照。

 ++ 10.08.26 (thu) ++ 



学生の実態に合わせ,全ての学生に分かるレベルの授業をしようとすると,大学の講義ではなくなってしまうというジレンマ。

 ++ 10.08.27 (fri) ++ 



なりふり構わずやらなければ目標達成できない状況で必死にならないというのは
無駄な労力は割かないという点で適応的なのかもしれないが
自分の人生がかかってもがむしゃらになれない人間なんて何の魅力もない。

 ++ 10.08.28 (sat) ++ 


(画像をクリックすると原寸大のグラフが表示されます。)

10年度前期の学生による授業評価アンケートの結果(その5)です。
上のグラフは子ども学部4年生対象の「子ども未来学演習V」の平均評定値です。

いわゆるゼミです。

上司に強固に主張し,3年と4年との合同ゼミができるようにしてもらいました。(*1)
礼拝時間を挟みますが,毎週180分のゼミ時間を確保できました。

また,合同ゼミにすることで,3年生は4年生の「論文を読み取る力」「発表のスキル」「質問の出し方」を見て学ぶことができます。
せっかく昨年1年かけて学生を鍛えて「ゼミ」を作りあえたのに,それを活用せずにまた新たに3年生に「ゼミ」を理解させなければならないのは無駄そのものです。
また,4年生も自分たちの1年前の姿を見ることで,自分たちが1年で獲得した能力に自覚的になれたようです。

私としては当然のゼミ運営をしているのですが,他のゼミと比べると,うちのゼミの学生は負担感を感じているかもしれません。
それでも,それほど文句も言わず,きっちりとこなしてくれています。
私の指導にも応え,何人かの学生は夏休み中に卒論にめどが立つ予定です。

ということで,学生達も充実感を感じてくれているのか,同一学生の昨年までの評価(*2)と比べてもだんだんと高まってきています。

私がゼミで学生達に伝えていることは,社会に出ればしっかりとした底力となり,支えとなるはずです。
あともう半年,何とか食らいついてきて欲しいと思っています。

−−−−−−−−
(*1)私にとってはゼミが90分だけというのが意味不明で,他のゼミはどうやってやっているのか想像もできません。また,3,4年を合同でやらないのも,上学年から下学年へのノウハウの伝達をせずに,どうやって「ゼミ」を形成しているのか想像できません。
(*2)「10.03.13」参照。

 ++ 10.08.30 (mon) ++ 



明日は東京にて研究会です。
日帰り出張ですが,明日の更新はお休みいたします。

次回更新は9月1日(水)です。

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