S-5200について
S-5200の特徴
当センターのFE-SEMは日立ハイテク製S-5200(EDX付属)です。本装置は冷陰極電界放出型電子銃(Cold FE電子銃)とインレンズ方式の対物レンズを装備しており、ナノオーダーでの組織観察や極微小領域の化学組成分析が可能です。
Cold FE電子銃は非常に輝度の高い電子線を発生させられるので、低加速電圧でもS/Nが十分に良い画像が得られます。低加速電圧は、帯電しやすい・熱に弱い・表面に微細な凹凸のある試料の観察に有効です。
空間分解能について
S-5200の空間分解能は0.5 nmです(加速電圧30kV、試料高さ+0.5 mmの場合)。但し、空間分解能は、加速電圧、真空値、試料と対物レンズの距離、試料の状態、などに大きく影響されるため、常に前述の分解能を有するわけではありません。
また、絶縁体、磁性体、揮発性の高い試料、などはそのままだと観察できません。これらの試料には何らかの前処理が必要です。試料の前処理に関するご相談にも出来る限り対応させて頂いております。遠慮なくご連絡下さい。
EDS分析について
EDAX製Genesis XM2が装備されています。極微小領域(半径500nm以下)の化学組成を測定できます。測定可能元素はBからUまでです。エネルギー分解能は136 eVです。
SEMのスキャン機能と組み合わせることで、任意の領域の元素マップを取得できます。さらに、標準試料をご用意頂ければ、定量分析もできます(標準試料なしの分析は定性分析だとお考え下さい)。定量分析をご希望される場合は、まずご相談ください。