ウニの形態形成機構の解析

内・中胚葉誘導機構

ウニ胚発生において重要な働きをするのが、16細胞期の植物極細胞(小割球)である。小割球は、自律分化によって、将来、中胚葉性の一次間充織細胞となる一方、隣接した大割球から細胞間相互作用により内・中胚葉を誘導して原腸を形成させる(オーガナイザー活性)。小割球由来細胞のオーガナイザー活性は、小割球を動物極へ移植したときに二次原腸を誘導することからも明らかである。これらの誘導には小割球由来細胞から発せられる誘導因子と、大割球および中割球の受容体が関与すると考えられているものの、その実体はほとんど明らかにされていない。そこで、この誘導を担う因子及び、その受容体のクローニングと機能解析を行っている。