今日は映画と美術館をはしご。 まずは映画のお話。 『インビクタス/負けざる者たち』 を観ました。 監督クリント・イーストウッド、主演モーガン・フリーマン、マット・デイモンときたら、「間違いない」 ですよ、本当に。 ものすごく安心して観ることのできる映画でした。 実話とは言え、多少は脚色もあるのでしょうが、途中何度も鳥肌が立ちました。 特に、ワールドカップの決勝戦の直前に、飛行機がスタジアムに突っ込んでくるんじゃないかと思うくらいに低空飛行してきて、その理由がわかった瞬間、すごい鳥肌が立った。 その後じわりと涙。 …このシーンが脚色だったら、嫌ですけど。 以前 『マンデラの名もなき看守』 を観た時にも思いましたが、ネルソン・マンデラ氏の人間としての器の大きさには、本当に頭が下がります。 今回も 「力ではなく心で人を動かす」 姿勢が良く表れていました。 徐々に周囲の白人と黒人が心を通わせ合っていく様子が見て取れるのが良かった。 決勝戦の前にスタジアムに入る人ごみの中に黒人の男の子がいて、「あれ? この子もチケットを持っているのかな?」 と不思議に思ったのですが、やはり持っていなくて (切ない…)、ゴミを拾うふりをして白人男性が聞いているカーラジオに耳を傾けている。 最初は 「あっちに行け!」 と追っ払われていたのに、そのうちその車のボンネットに腰をかけて一緒にラジオを聞き始め、さらには白人男性が持っていたジュースを飲み、最後 (南アフリカ代表優勝決定後) には白人男性たちに高く担ぎあげられていた。 こういう描き方が本当にうまいなぁと思いました。 マット・デイモンの家族と黒人のメイドの描き方も良かった。 こういう小さいところから差別がなくなれば、国全体の差別もなくなるんですよね、きっと。 映画も、途中不幸な出来事が1つも起きないのが本当に良かった。 こういう映画って、必ず (でもないかもしれないけど) 心に暗い影を落とすような事件が1つは起きるものなのですが、そんなことは一切ありませんでした。 とにかく前向き。 ネルソン・マンデラ氏を描くと、きっとそうなってしまうんだろうなぁ。 号泣ではなく、じわじわ涙がわいてくる映画でした。 実際、涙より鼻水が先に出てきてまいった。 …汚くてすんまそん。
映画の途中、「あれ? 今揺れた?」 と思ったのですが、地震だったようです。 映画を観ながら、「この後すごく揺れたらどうなるんだろう…」 とちょっとドキドキしましたが、すぐに映画の世界に戻ってすっかり忘れてしまいました。 大したことがなくて、良かった。
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