講義ノートに関する説明
Lie群と等質空間
Lie群と等質空間にかかわる講義は今までに何回もおこないました。
1991年度筑波大学大学院数学研究科:微分幾何学III (コンパクトLie群の表現)
はコンパクトLie群の表現のWeylの指標公式まで進みましたが、
中途半端なところで終わっています。
いずれなんとかしたいと思いながら月日が経ってしまっています。
1995年度筑波大学大学院数学、理工学研究科:微分幾何学I (Lie群と等質空間入門)
は積分多様体を解説してからLie群とLie環および等質空間について解説しています。
2001年度筑波大学大学院理工学研究科:微分幾何学I (等長変換群の微分幾何学)
はLie群の知識をある程度前提にした等長変換群にかかわる微分幾何学の講義です。
2004年度筑波大学大学院数理物質科学、理工学研究科:
微分幾何学II (等質空間と形状空間)
はLie群とLie環および等質空間の解説と
それらを元にした形状空間の解説です。
第3章は対称空間にする予定でした(シラバスにもそう書きました)が、
学生の希望を聞いたところ形状空間に関する解説を聞きたいという
ことだったので、第3章は形状空間に変更しました。
長い間対称空間に関する講義をしようと思いながらも
結局この年度もその思いは果さずに終わりました。
その後も対称空間に関する講義の機会はしばらくありませんでしたが、
2010年度連続講義:大阪市立大学数学研究所
「対称空間入門」 「対称空間入門(第2回)」
2011年度連続講義:大阪市立大学数学研究所
「対称空間入門(第3回)」
でRiemann対称空間の入門的講義をする機会を得ました。
この講義の第1回、第2回ではRiemann対称空間に関する基本的概念の定義や
分解、分類に関する定理を証明なしで例を挙げて解説しました。
第3回ではコンパクト型Hermite対称空間と対称R空間から話を始めて、
対蹠集合に関する田中真紀子さんとの共同研究の成果を解説して
この連続講義をしめくくりました。
さらに2010年度と2011年度の講義ノートをまとめた講義ノートも作成しました。
この講義ノートには索引と例の目次も付け加えてあります。
積分幾何学
1992年度(平成4年度)に千葉大学大学院で積分幾何学に関する講義をして以来、
何回も積分幾何学の講義をしています。
これらの講義の内容は年とともにバージョンアップしていますが、
基本的には積分幾何学を論じる上で必要になる事項の準備をした後、
Euclid空間の積分幾何学を主に扱かっているものと、
等質空間の積分幾何学を主に扱かっているものがあります。
Euclid空間を主に扱かっている講義ノートの最新版が
2008年度数理物質科学研究科:微分幾何学I (多様体と積分)
等質空間を主に扱かっている講義ノートの最新版が
2002年度筑波大学大学院数理物質科学、理工学研究科:
微分幾何学II (等質空間の積分幾何学)
です。
これら以前の積分幾何学の講義ノートの内容はこの二つの講義ノートまたは
上智大学数学講究録の「積分幾何学」のいずれかに含まれています。
2011年度集中講義 : 首都大学東京大学院理工学研究科(等質空間の積分幾何学)
では基本的な部分の証明なしにして、
等質空間の積分幾何学に関する最近の情報を追加しました。
ただし、追加情報の詳しい解説はしていません。
これらについては今後の講義等で解説したいと思っています。
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