はしごで、『幻影師 アイゼンハイム』 を観ました。 ネタばれあります。 これから観る予定の方は、絶対に読まないで!
もぉねー、全然予想外の結末でした。 本当に驚いた。 東の 『アフタースクール』、西の 『幻影師 アイゼンハイム』 って感じですよ、本当に。 おおいに裏切られるのですが、こんな裏切られ方は、大歓迎です。 ウィーンで幻影師として活躍するアイゼンハイムと、幼馴染で初恋の人 (たぶん) のソフィ、ソフィの婚約者のオーストリア皇太子、皇太子の息のかかったウール警部の4人を中心として展開していくストーリー。 警部がドSの皇太子の言いなりで、「ったく、どこの警察組織も腐ってるなー」 とイライラしながら観ていたのですが、最終的にウール警部が皇太子を裏切り正義を貫く姿を観て、「やるじゃんウール、捨てたもんじゃないじゃん」 と心の中のもやもやがちょっと晴れました。 途中ソフィが皇太子に殺され、アイゼンハイムが皇太子の罪を告発しようとして公演の舞台上にソフィの幻影を映し出し、幻影ゆえソフィの手が握れずどうしようもなく悲しそうな表情を見せる場面が切なくてどうしようもなかった。 逮捕覚悟で再度ソフィを映し出し、逮捕される瞬間アイゼンハイムも幻影だったことがわかった時は、「アイゼンハイムも死んでしまったの!?」 と本気で切なくなってしまいました。 後を追って死んでしまったのかと思った。 その後、ウール警部が皇太子にソフィ殺害の件で詰め寄り皇太子が自殺し、「こんなバカのために、愛し合うあの2人は死んでしまったのか…」 と切なさが頂点に達して泣きそうになっていたところで、実はアイゼンハイムが生きていることがわかり、ウール警部がアイゼンハイムを追いかけて行って (結局捕まえることはできないのですが)、アイゼンハイム (とソフィ) が仕掛けたすべてのトリックに気づく場面で、さっきの切ない涙ではなく感動の涙があふれてきました。 ものすごく切ない映画だと思っていたのに、この上ないハッピーエンド! さっきも書きましたが、こんな裏切り方なら本当に大歓迎です! …これが日本映画なら、「あれ?」 と思うところもあったと思うのですが、外国映画で出ている役者さんがどの人も割と見分けがつきにくいので、「やややややー!」 という驚きがあったようにも思います。 『アフタースクール』 のように観るにつれてすべてのピースがぴしっとはまっていくような感覚ではなかったけれど、本当におもしろかった。
アイゼンハイムは、彼のイリュージョンを観に来た映画の中の観客だけでなく、映画を観ている私たちも見事に騙してくれました。 最高!
『幻影師 アイゼンハイム』 と 『アフタースクール』 は同じ映画館で上映されているので、はしごで2本を同じ日に観ちゃう人もいるかもね。 それってすごい贅沢ね。
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