はしごで 『百万円と苦虫女』 を観ました。 ネタばれあります。 ご注意ください。
何と言うか、ちょっと変わった雰囲気の映画だったかな。 先に観た 『歩いても歩いても』 同様、時折笑える映画でした。 蒼井優ちゃんがとってもキュートだった。 百万円貯まると別の場所に移り住む鈴子と、それを取り巻く人たちの物語なのですが、どこに行っても良い人たちに巡り合うんですよね、鈴子は。 でもいつも苦虫を噛み潰したような困った顔で笑っている。 その気持ちもなんとなくわかるような気がする。 海に行けば海の家で 「かき氷を作る才能がある」 と誉められ、山に行けば桃農家で 「桃をもぐ才能がある」 と誉められる。 でもそのどちらも日常生活にはさほど必要のない才能なのが、おもしろい。 街では…特に才能は誉められなかったっけ? 街のホームセンターで出会った中島くんと恋に落ちて、それまでの海での生活とも山での生活とも違う時間が流れるのが新鮮。 中島くんが鈴子に初めて借金をする場面で、「あれ? これってもしかして?」 と思うのですが、次々に借金を重ねるので、「あれ、違ったか。 金目当ての男だったのか?」 とちょっとガッカリ。 でも最終的に、最初に思ったことが正しかったことがわかってほっとするのですが、鈴子は誤解したまま中島くんの元を去ろうとして観ているこっちも焦る。 誤解を解こうとして中島くんが自転車で必死に追いかけるのですが、途中鈴子が寄り道したせいで追い抜いてしまい、結局すれ違い。 最後の最後に 「あ、お互い気づいた!?」 と観ている私たちをほっとさせておきながら、鈴子が 「来るわけないか」 と呟いて終わりって、どういうことじゃーっ!!! エンドロールの後に、もう1シーンあるんじゃないかと期待してしまいました。 が、何もありませんでした。 あーあ、鈴子には幸せになってほしいなー。 ということで、映画には描かれていないその先のシーンを勝手に妄想しています。 あと、鈴子の弟の未来にも幸あれ! (弟と中島くんが微妙に似ている気がした、顔がね。)
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