『英国王のスピーチ』 を観ました。 アカデミー賞作品賞、主演男優賞受賞など前評判の高い映画ですが、確かにおもしろかった。 実話を基にした映画ではありますが、言語聴覚士のライオネル・ローグに反発しつつ、やがて心を通わせるようになる英国王ジョージ6世という描き方は、本当によくある関係性という気がして、映画の途中 「あれ? なんかどこかで観たような…」 と既視感を覚えることが何度もありました。 これだけとると、本当にどこにでもあるよくある話です、それが英国王であること以外は。 あと、「世紀の恋」 と表されることもあるエドワード8世とシンプソン夫人の恋愛が、ものすごく安っぽく描かれていたのも印象的でした。 エドワード8世が本当にバカに見えた。 父親である当時の国王が亡くなった時、「ウォレス (シンプソン夫人) は (国王になる) 僕と結婚できなくて可哀想だ」 と泣いている姿を見た時は、「お前、アホやろ」 と心の中で突っ込んでしまいました。 まず、父親が亡くなったことを悲しんで泣け。 愛する女性のために王位を捨てた…というのは世の女性にとっては 「ロマンチック!」 とうっとりさせられるような話なのかもしれませんが、実際はこんな感じだったのかもしれないな、と思いました。 毎度のことながら、好き勝手なことをあれこれ書いていますが、おもしろい映画ではありましたよ、本当に。 退屈しなかったし。 たぶん、自分が英語圏に暮らす人間であれば、もう少し感動したんだろうな…とは思います。 実際の英国王のスピーチはラジオ放送だったので、目を閉じて聴くことができれば (そして、その意味を正しく把握できれば)、深い感動を覚えたのだと思います。
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