うじらぼアイチャッチ

本年もお世話になりました。

本年も公私にわたり,大変お世話になりました。広島に来て,2年目ですが,「広島県視覚障害者の問題を考える会」での出会い,各種施設・病院・学校の方々との出会い,個人的な出会い,様々な出会いがあり,私の研究・教育活動がとても充実したものになりました。心から感謝申し上げます。

よいお年をお迎えください。

今年の活動の集約

2012-12-29 愛媛県松山市中島より

続きの日記は,日記2013年でご覧ください。

2012年12月17日(月)「視覚障害者のためのiPad体験会の教育的意義」

氏間ゼミで,「視覚障害者のためのiPad体験会」を実施し,学生さんにも手伝っています。そのことの意義について気づいたことを書いておきます。
iPad体験会は,単に“iPadお宅"になるということではなく,iPadの操作を伝えるという行為の過程で
・視覚障害とは?
・視覚障害者の不便とは?
・視覚障害者に教えるとは?
・視覚障害者が学びやすい環境整備とは?
・視覚障害者が理解しやすい語りとは?
など,様々の視覚障害教育にとって重要な内容を学べる機会でもあります。
なにより,視覚障害の方々と近くなれることが魅力と思います。

例を2つ上げますと,
ズームした際の操作を考える際,視覚障害教育では,狭い視界を活用した訓練は常識のことです。たとえば,拡大読書器や単眼鏡の練習には必須の知識です。この知識や技術を活用しないといけません。たとえば,狭い視界でものを見る場合は,画面上のオリエンテーションが不安定になりがちです。それを改善するためには,いかに画面上のランドマークを定めるかといった視点が重要になります。 また,ボイスオーバーの利用法を伝える際は,言葉の使用がとても重要になります。視覚障害教育では「そこ」「ここ」「ここを,こうして」なんていう指示はまったく無意味です。ホームボタンを手前にして持った時に,ホームボタンから反時計回りに触っていきます。右側面を触りながら撫で上げていったときに,上の方でまずふれるのが,縦長のボタンです。といった具合に,具体的な言葉で説明することが求められます。こういったものをつたえる基本は,視覚障害教育での常識となる事柄です。

 ただ単に,iPadを用意すれば,解決するのではなく,視覚障害やその状態で学ぶことの特性についてその基本が理解できていて,はじめて,道具の実力を発揮できるのだろうと考えます。そういうことで考えますと,学生たちは,この体験会で私と一緒に指導する側に立つことで,視覚障害教育について重要なエッセンスを学んでいるのだなと感じる今日この頃です。

 最近の,彼らの言動を見ていると,成長を感じ,そんなことを教えられました。

2012年12月16日(日)「視覚障害者のためのiPad体験会 in 広島」

記念写真の様子

iPad体験会 in 広島,終了しました。13時から,17時まで,2部構成で実施しました。本日の定員は,第1部11名,第2部,11名でしたが,見学を入れると,トータルで40名以上の方にお越しいただきました。JRPSの役員のみなさまはじめ,広島市総合福祉センターの方にも応援いただきました。感謝申し上げます。今年度の,iPad体験会納めになりました。(笑)。学生たちのコーナーを初めて設けましたが,みなさん,準備万端,確実にやってくれました。その成長がとてもうれしい,おじさんでした。

2012年12月14日(金)「視覚障害者のためのiPad講習会 in 石川」

記念写真の様子

石川県立盲学校様のご依頼で授業2コマと,教職員向け講習会を開きました。富山と福井からも先生がお越しいただきました。ありがとうございました。5時間目は,幼稚部・小学部,6時間目は中学部・高等部の生徒さんを対象にiPadの授業を開く機会をいただきました。ここで,はじめて,Voice Overの操作に際して,基本ジェスチャーのトレーニングを取り入れました。すると,これがかなり効果的。どこが効果的かというと,ご操作が激減する,自身の操作と結果の対応の理解が促される。このことから,例えば操作して間違えても「あ,今のは,右へフリックではなくて,タッチになってた。」なんていう,自身のエラーを解釈できるようになるんです。これはすごい,あさっての体験会で取り入れよう。

2012年11月25日(日)「視覚障害者のためのiPad体験会 in 愛媛」

記念写真の様子

愛媛県視覚障害者協会との共同主催で開催しました。パソコンボランティアの研修も兼ねていたこともあり,大勢のパソボラの方にご参加いただきました。

2012年10月28日(日)「科学へジャンプ in 岡山」

  • 氏間研究室と北九州視覚特別支援学校の共同企画授業を2セッション実施しました。1つは小学生用,もう1つは中学生用でした。
  • 弱視対象,iPadを利用した理科授業の様子
  • 授業者(T1)は,北九州視覚特別支援学校の北野琢磨教諭でした。氏間研究室からは,桑原竜太くん(4年)と松下萌さん(3年),岡山盲学校の先生,そして私と家内がT2ではいりました。
  • 1.iPadの操作に慣れよう
     ①各部の名称を覚えよう
     ②電源を入れよう
     ③アプリを起動しよう
     ④ホーム画面に戻ろう
     ⑤他の画面に移動しよう
     ⑥画面を反転させよう
     ⑦アプリを使ってみよう
     5円玉をカメラアプリで撮影して,写真アプリで確認して,PlayPaintで追記するといった活動を通して,本時で利用する基本アプリの操作や,ピンチング,タップなどの基本操作を練習しました。子どもたちの「あっ,これ!」とか,「ほんとだ,米だぁ!」といった見えたことを表現する声には,感動すら覚えました。
  • 弱視対象,iPadを利用した理科授業の様子
  • 2.iPadを観察に使おう 
    ①音ってなに?(ストロー笛を使った実験)
     ②伝わる音を感じよう(スプーンとタコ糸を使った実験)
     ③伝わる音を観よう (ボウルと食塩、ボウルとモール人形を使った実験)
    弱視対象,iPadを利用した理科授業の様子
      iPadで相手の実験の様子を録画し,AirPlayで大型ディスプレイに表示し供覧
    弱視対象,iPadを利用した理科授業の様子
    ④iPadで音の波を見よう   (iPad(オシロスコープ)を使った実験)
    ⑤iPadで自分の声を見よう (iPad(オシロスコープ)を使った実験)
      各自が出す声を宣言する(例:高くて大きい声,低くて小さい声)。
      その後,iPadのオシロアプリで波形を表示し,ホールドする。
      各自の宣言した声と,オシロの波形を比較して,波の幅と大きさなどについて比較し,声の性質と波の大まかな関係を確認する。
      オシロの波形に音の特徴を書き込みAirPrintで印刷する。
    弱視対象,iPadを利用した理科授業の様子
    ⑥まとめ
  • 機械トラブルなどもありましたが,音と振動,振動の伝達,音と波等に関する特徴を実験と観察から確認することができました。
  • 本授業において,iPadを利用することで,
    • 観察時に一定の距離を取って,大画面で確認できる。
    • 実験の様子を静止画で残し拡大(ピンチアウト)や縮小(ピンチイン)を繰り返いしながらじっくりと観察できる。
    • 実験の様子を動画で残すことで,iPadに自由に接近して観察したり,AirPlayで大画面に映して供覧できる。
    • オシロアプリを利用することで,各自1台のオシロスコープが準備でき,実験と観察ができる。
    • サイン波や矩形波などの音を発生する装置としても利用できる。(中学生の部で利用)
    • オシロの画面を画像で残し,その波からわかることを描きこむことができる。
    • オシロの画像と書きこんだ文字をAirPrintで印刷してノートに綴じることができる。
    • これら一連のことが,各自の見え方に応じた拡大を交えながら操作することができる。
  • といった,活用ができることが実践により明らかになりました。重度の弱視のお子さんも,はじめは拡大鏡を用いて観察していましたが,途中から,拡大鏡を用いずに,iPadに接近したり,ズーム機能を利用したりして利用していました。これは,他の事例でも経験しますが,重度の弱視であってもズームしなくてもアイコンを同定することができるようになるようです。何らかのアイコンの視覚的特徴を捉えるんでしょうね。
  •  
  • 中学生のセッションで聞かれたことですが,一人に1台ずつのiPadが準備され,それで実験や観察がのびのびとできる。そんな学習空間が与えられることに対する喜びを表現する子どもすらいました。弱視は近づかないと見えない,だけど,近づくと他の友達は見えなくなる。だから,おとなしくしているとか,弱視の状態で観察するのには時間が必要,だけど,限られた授業の時間ではそれを保障できないこともある,だから分かったつもりになっている,といったことは特に通常学校ではよく見られることです。iPadを利用することで,そんなニーズにも応えられるかもしれない,そんな予感すら感じました。
  • 授業のシラバス

2012年10月13日(土)「教育相談 iPadを使いこなそう」

  • 午後,教育相談を行いました。本日のテーマは,弱視のお子さんが対象で「iPadを使っていろいろな活動をしよう」です。
  • 辞書を引いたり,世界の時間を調べたり,写真を見たり,絵を描いたり,描いた絵を印刷したり,といった活動を行いました。
  • 教育相談の様子
  • 教育相談は,随時受けうつけております。附属特別支援教育実践センターへお申し込みください。

2012年10月6日(土)・7日(日)「第13回日本ロービジョン学会学術総会 in 東京」

  • 本学会には,研究室の学生3名と大学院生3名が参加しました。そして,福教大時代のゼミ生で,現在北九州の特別支援学校に勤めている湯地先生も発表をしました。みなさん,それぞれによく頑張った内容でした。
  • 学会自体も,ロービジョンをキーワードに多岐にわたる講演が組まれ,ロービジョンの幅広さ,奥深さを感じる内容でした。iPSや制度の最新の講演から,障害者スポーツまでロービジョン学会の守備範囲の広さと必要性を改めて感じました。
  • 氏間研究室絡みでは以下の3件を発表しました。
  • 氏間和仁・木内良明 (2012) [PP6-8] 多機能携帯端末を利用した視力測定ツールの開発と評価. 第13回日本ロービジョン学会学術総会プログラム/抄録集, 113.
  • 湯地陽香・氏間和仁 (2012) [PP6-7] 読書速度および臨界文字サイズに及ぼす要因に関する研究-文章の長さと読み回数-. 第13回日本ロービジョン学会学術総会プログラム/抄録集, 112.
  • 山本美瑛・天野真理子・奥村直子・芳之内舞子・宮木秀雄・氏間和仁 (2012) [PPP1-9] 錯視量に及ぼす視野の効果. 第13回日本ロービジョン学会学術総会プログラム/抄録集, 92.
  • ロービジョン学会の様子

2012年9月28日(金)~30日(日)「日本特殊教育学会第50回学術大会 in つくば」

  • 氏間研究室絡みでは以下の2件を発表しました。
  • 氏間和仁 (2012) [P4-A-2] 多機能携帯端末を利用した視力測定ツールの開発と評価. 日本特殊教育学会第50回大会プログラム集USB, ポスター35.
  • 天野真理子・奥村直子・山本美瑛・芳之内舞子・宮木秀雄・氏間和仁 (2012) [P2-A-9] 錯視量に及ぼす視野の効果. 日本特殊教育学会第50回大会プログラム集USB, ポスター12.
  • 以下のシンポジウムを共同企画しました。
  • 中野泰志・氏間和仁 (2012) [自主シンポジウム45] 教科書バリアフリー法と特別支援教育(3)-教科書のユニバーサル化の現状と展望-. 日本特殊教育学会第50回大会プログラム集USB, 自主シンポジウム12.
  • 以下の写真の日付は間違えています。正確には,2012年9月28日から30日です。
  • 日本特殊教育学会の様子

2012年9月19日(水)「広島県アドバンスド研修会」

  • 広島県の特別支援教育コーディネータの先生方を対象に2時間ほど講義を行いました。
  • 内容は,特別支援教育での視機能評価でした。視力の基本的な考え方から,教室で行う,視野・眼球運動・各種検査について概観し,私の研究室で行っている教育相談のビデオを基に,その方法や視知覚訓練の様子・そして効果について確認しました。
  • アドバンスド研修会の様子
    アドバンスド研修会の様子
    アドバンスド研修会の様子

2012年9月17日(月)「第2回視覚障害者のためのiPad体験会 in 広島」

  • 氏間研究室と視覚障害者の自立をすすめる会の共同主催で開催しました。
  • 延べ人数,約120名の参加をいただきました。ありがとうございました。第1部は弱視者のための体験会,第2部は音声を利用する型のための体験会でした。
  • 運営に当たっては,自立をすすめる会,愛媛・島根の盲学校の先生,広大卒業生,現役学生,そしてソフトバンクモバイル,多くの方々にご協力いただきました。ありがとうございました。
  • 第2回視覚障害者のためのiPad体験会の様子
    第2回視覚障害者のためのiPad体験会の様子
    第2回視覚障害者のためのiPad体験会の様子
    第2回視覚障害者のためのiPad体験会の様子
    第2回視覚障害者のためのiPad体験会の様子

2012年9月7日(金)「拡大教科書デジタルデータ活用に関する研修会」(富士ゼロックス福岡にて)

  • 富士ゼロックスが開催した,拡大教科書デジタルデータの活用に関する講習会にて講演を行いました。拡大写本ボランティアの方を中心に,視覚特別支援学校の先生も参加されていました。
  • 内容は,適切な評価の必要性,評価の方法,評価に基づいた拡大法の選択,そして拡大法のトータルコーディネートの重要性でした。
  • 拡大教科書デジタルデータ活用講習会 富士ゼロックス福岡の様子
    拡大教科書デジタルデータ活用講習会 富士ゼロックス福岡の様子

2012年9月3日「iPad研修会 in 高知盲学校」

  • 高知県立盲学校の校内研修にて,視覚障害教育でのiPadの活用について研修を担当しました。
  • 当日は,教員以外に保護者,図書館職員,他の特別支援学校の教員など多くの方のご参加をいただきました。
  • 内容は,「なぜ,iPadなのか」「弱視としてiPadを活用してみる」「視覚を使わずにiPadを操作して見る」の3部構成でした。校長先生の後日談では,数名の先生方が購入されたそうです。やはり,とっかかりを作ることは大切ですね。
  • iPad講習会の様子
    iPad講習会の様子
    iPad講習会の様子

2012年8月某日「各県で認定講習会実施」

  • 今年度の夏は,島根県・岡山県・香川県・愛媛県・佐賀県・福岡県にて認定医講習の講師を務めました。また,福岡県キャリアアップ研修・福岡教育大学集中講義・富士ゼロックスでの拡大教科書研修会(大阪)・免許法更新講習において講義を行いました。みなさまありがとうごじあました。
  • キャリアアップ研修の様子

2012年5月12日(土)「視覚障害者のためのiPad体験会 in 鳥取」

  • 鳥取県米子市にて開かれました。参加者18名で参加者のみなさんはとても熱心で,実り多い結果になりました。
  • 1部は,iPadの基本操作で,電源を入れるところから,アプリの起動,写真撮影,写真閲覧などを体験しました。
  • iPad体験会 in 鳥取の写真
  • 2部は,アプリ体験で,いくつかのアプリと,アクセシビリティ機能を体験しました。
  • iPad体験会 in 鳥取の写真
  • 3部は,模擬授業。大学でも行っている光の部分を体験しました。
  • iPad体験会 in 鳥取の写真
  • 最後に,記念写真を撮りました。みなさまお疲れ様です。
  • iPad体験会 in 鳥取の写真
  • 参加者のみなさんにはiPadの特徴を理解していただくきっかけになったかなと思います。また,課題もいくつか見つかりました。今後につなげていきたいと思います。
  • 視覚障害者のためのiPad体験会 in 鳥取 実施要項(PDF)
  • 報告書(PDF)

2012年5月2日(水)「授業でのiPad活用・打ち合わせ」

  • iPadを授業で活用しよう。しかし,iPadがあるから使うのではなく,授業のニーズ,子どものニーズを踏まえて,授業という文脈の中で必然性をもって活用する。このことを今年のテーマとして進めるために,本日は,ある盲学校との授業研究を始めるに当たり,打ち合わせを行いました。まずは,何ができるのか,どういう使い方ができるのか,どういう環境があるとよりよいのかなど,一通りの事柄について情報をお伝えし,あれこれと話し合いました。なかなか,楽しそうな授業研究になりそうです。

2012年4月27日(金)「iPad大量設定」

  • 教育学研究科で購入したiPad。氏間研究室に集合しています。さて,どうやって設定しますか。
  • iPad大量設定の写真
  • さしあたり,シールを貼っておこう。
  • iPad大量設定の写真
  • 箱にも貼っておこうか。こうすると,並べたときに欠番を発見しやすいだろう。
  • iPad大量設定の写真
  • そして,設定ですな。パラレルに進められないので,時間がかかりますな。
  • iPad大量設定の写真
  • 続きは,3日連休でということで・・・。

2012年3月29日(木)「ブラインドテニス体験 in 広島市」

  • 広島市心身障害者福祉センターにて、行われているブラインドテニスの練習に学生4人と留学生1人、そして私の6人でお邪魔しました。
  • ブラインドテニス体験
  • ブラインドテニスは、バドミントンのコートに80cmの網を張って打ち合います。初めは、練習をさせていただきました。アイマスクをして、はじめは、転がってくるボールにラケットを合わせる練習です。これだけでもかなり大変
  • ブラインドテニス体験
  • ブラインドテニスは、B1、B2、B3クラスに分かれているそうです。B1は全盲、B2は視野5度以内などの一定の視機能の要件があるようです、B3はそれ以外の弱視といったぐあいです。B1は1バウンド、B2・B3は2バウンド手打ち返せばよいです。
  • ブラインドテニス体験
  • 一緒に内っているのは、国内ランキング2位(つい最近までは1位だったそうです)の選手です。B1クラスの選手です。彼らのラリーは圧巻です。学生たちは、ボレー禁止とか、必ず2バウンドで打ち返すといった条件をつけて、彼らと戦います。このようにハンデを手軽に付けられ、健常者と戦えるのもこのスポーツの魅力なのだそうです。確かに、学生たちは、楽勝ということはなく、勝ったり、負けたり、していました。もちろん、彼らはいつも練習しているのですから、ちょっと行って勝てるほど甘いスポーツではないですよね。
  • ブラインドテニス体験
  • 練習後、近くのホテルで昼食をとりました。そこでも、様々な話題で盛り上がり、おそらく、90分くらいはいたのではなかったでしょうか。メンバーのお一人がおっしゃっていましたが、視覚障害者のスポーツは2次元的な広がりのものが多く、3次元を常に意識して行うスポーツは少ないだろう。そんな中でこのスポーツは難しいのだが、やりがいはとてもあるとのことでした。
  • お話では、盲学校でも普及しつつあるそうです。少人数化している盲学校においてこのような個人競技はとても魅力的です。また、中途視覚障害の方にとっても、とても刺激的なスポーツのようです。パラリンピック種目になる日を楽しみにしています。

2012年3月21日(木)「iPad体験会(ロービジョンの大人向け)in 東広島開催」

  • 本日、iPad体験会を東広島市のNPO法人生活支援センターまいらいふ様のご協力で開催しました。参加者、当事者3名。基本的な捜査の説明から、ブラウジング、HD文庫、ミュージック、地図、拡大読書器と、リクエストのままに内容が進みました。初回はこれでよいかなという感想です。一つ今後に取り入れたいと思ったのが、写真の閲覧です。ピンチアウトと、3本指のダブルタップの違いを理解してもらうのに、ブラウザやホーム画面、HD文庫等だとリンクを開いてしまったり、ページが変わったり、アプリが起動したりして、予想外のことが起こって、なかなか大変でした。しかし、写真だとそういった不具合が起こりにくいのかなと考えたところです。
  • 最後、雑談をしている中で、参加者の一人が、最近視野狭窄が進んで、「マウスポインタの検索に苦労する」というお話が出ました。OSで備えている一連の設定(最大のマウスポインタ、CTRLによる逆波紋、軌跡表示)などは終わっていました。ですから、小林先生@筑波技術大学の、あんだーまうすくんをインストールして、操作方法をお伝えしました。インストール前後では、操作性があきらかに向上していました。
  • まいらいふの入り口

2012年2月2日(木)「iBook authoerでiBookを作ってみた」

2012年1月30日(月)「筑波大学博士課程での集中講義」

  • 1月28,29日,筑波大学の博士課程の集中講義がありました。聴講生をいれて7名のみなさんと共に時間を過ごすことができました。
  • 1日目は,主にレンズと光のキーワードで,視覚,視覚補助具について,体験を交えて授業を行いました。2日目は,iPadの活用,視覚障害とAT,マークアップコンテンツの利用等について,意見を交換したり,海外の事情を交換しながら授業を行いました。夜の会も含め,いつもとは違った学生のみなさんと親しく話をさせていただき,とても刺激を受ける2日間でした。
  • 筑波大学での講義後,みなさんと一枚
    筑波大学での講義後,みなさんと一枚

2012年1月29日(日)「弱視教育に論文を発表しました。」

  • 弱視教育に以下の論文を発表しました。小学生の拡大教科書選定や視覚補助具の倍率計算のために活用していけると考えております。
  • 氏間和仁 (2011) 小学生の読書評価について-教育漢字の配当学年を考慮した読書評価用文章の基礎的研究-. 弱視教育, Vol. 49, No. 3, 7-14. 2011(H23)年12月(PDF近日掲載予定)

2012年1月19日(木)「第53回弱視教育研究全国大会(香川大会)」

  • 平成24年1月19日(木),20日(金)の2日間,第53回弱視教育研究全国大会(香川大会)が,アルファあなぶきホール(香川県県民ホール)にて開催されています。
  • 初日は,研究発表が開催されます。氏間研究室からは以下の発表を行いました。
  • 氏間和仁・木内良明 (2012) 弱視教育における携帯端末の活用に関する基礎的研究-EVESとしての活用のための基礎的研究-. 第53回弱視教育研究全国大会抄録集, 10-11. 2012.01
  • 発表の様子
  • 第53回弱視教育研究全国大会のPDFファイルを公開しました。
  • 第53回弱視教育研究全国大会のスライドのPDFファイルを公開しました。(2012/01/27掲載)

2012年1月9日(月)「福教大集中講義3日目」

  • 福岡教育大学で行った特別支援学校教諭免許状(視覚障害教育)の教員免許を取るための集中講義の様子です。特別支援学校教員養成課程で視覚障害を専攻したい高校生のみなさんにとっては、進路先を選ぶための参考にもなるかもしれませんね。
  • ただし、この集中講義は、広島大学の氏間が福岡教育大学で行っているものですから、毎年このような授業と同じものが展開されるとは限りませんので、あくまでも学修内容のイメージをつかむ程度の参考にしていただければと思います。
  • 最終日のテーマは「弱視の視覚活用」がテーマです。本講義はすでに視覚障害についての基礎的知識を身に付けた学生が受講していますので、心理・生理・病理・指導法の基礎は分かっています。
  • 午前の授業は、視覚と光学の基本的事項について取り扱いました。レンズの特性について実験を交​えながら講義をしました。
  • まずは、屈折力(ディオプタ―)と焦点・像点について、様々な屈折力のレンズを用いて、焦点距離を測ったり、模型眼を用いて、視距離を変えて像点の変化を観察したりする、帰納的学習を行いました。
  • 福教大の集中講義
  • 次は、ディオプタ―の足し算の話です。レンズを接して重ねて、焦点距離を測り、ディオプタ―は足し算できることを確認します。
  • 福教大の集中講義
  • もちろん、凹レンズ(マイナスレンズ)も足し算できることを確認するため、検眼レンズを重ねて確認します。
  • 福教大の集中講義
  • それらの知識を使って、近視や遠視の状態を確認したり、拡大鏡で見る原理や遠視や近視が未矯正だった場合のリスクなどについて考えます。視覚補助具の前提は眼科での屈折矯正が前提であることを学んでもらうことも大事な内容の一つです。
  • 午後は、教育的視機能評価から、行動評価モデル、機能評価モデルに基づいた拡大鏡の選定までをグループワークで行いました。
  • 近見視力を測定して、目的の作業を行うのに必要とされる視力値の視標との比で倍率計算し、その場合のディオプタ―を計算し、拡大鏡を絞り込んでいきます。この時に、拡大鏡の倍率表示の原理と倍率よりはディオプタ―を重視することの重要性について理解を深めてもらいます。
  • 福教大の集中講義
  • 弱視レンズ選定の行動評価モデルについて、実習を交え​て取り扱いました。まずはmnread-jをシミュレーションで​行っています。事前課題で、小田浩一教授@東京女子大学の、心理学評論に載った1本の論文と、​弱視教育にのった3本の論文を読んでレポートを書いてきていま​すので、理解はスムーズのようです。こちらは、辞書を読むことがニーズだった場合、授業の資料を読むことがニーズだった場合と、いくつかのニーズで倍率計算して拡大鏡を絞り込んでいく体験をしました。
  • 福教大の集中講義
  • 最後は単眼鏡のはなし。模型で​ケプラー型とガリレイ型の構造の違いと、それに伴う特性の違いに​ついて考えました。特に屈折矯正が大前提であるというくだりは、​難解だったようですが、発問すると、最後は答えられていたし、近​くの人が説明してあげれていたので、大丈夫かな。三日間お疲れ様​でした。
  • 福教大の集中講義
  • そういえば、この授業は三年次開講なのですが、二年生が​二人聴講してました。そこまでして受けてもらえるのは嬉しいので​すが、彼女らは成人式は大丈夫だったのかな?

2012年1月8日(日)「福教大集中講義2日目」

  • 福岡教育大学で行った特別支援学校教諭免許状(視覚障害教育)の教員免許を取るための集中講義の様子です。特別支援学校教員養成課程で視覚障害を専攻したい高校生のみなさんにとっては、進路先を選ぶための参考にもなるかもしれませんね。
  • ただし、この集中講義は、広島大学の氏間が福岡教育大学で行っているものですから、毎年このような授業と同じものが展開されるとは限りませんので、あくまでも学修内容のイメージをつかむ程度の参考にしていただければと思います。
  • 2日目のテーマは「触ることと学ぶこと」です。
  • 午前は、立方体、主観的輪郭、丸数え、八角形の四種類​の点図をアイマスクをつけてグループワークで触りました。八角形は、手を​静止して別の人が、図を回して触る方法と、手を自由に動​かして触る方法で比較しました。その後、四種類の触察の体​験から触運動感覚で理解することの特徴をまとめました​。
  • 福教大の集中講義 福教大の集中講義 福教大の集中講義
  • 午後は、点字印刷機の操作方法を全員に体験してもらいました。 ほとんどが教員志望ですから、実際に使える技術を身に付けてもらわないといけません。 福教大はESA721という点字印刷機が視覚の研究室に2台とdog proが1台ありますのでパラレルで印刷を行いました。事前課題で教科書のある写真の点図​を作ってきてもらっているので、それを印刷しています。その後、グループワークで、午前​、学んだ触察の特性を加味しながら点図の出来栄えを考えて​もらいました。同時に点図を仕上げるテクニックの紹介と点図作成上の注意点などをこれまでのWSの結果を交えてまとめました。
  • 福教大の集中講義 福教大の集中講義 福教大の集中講義
  • 2日目最後のコマは、昨日と、本日の2日間で学んだ内容を活用す​るための基礎的な考え方についての講義でした。 概念を獲得してい​る特性と、視覚の貢献、視覚が遮断されている時のリスク、そして​、昨日・本日で学んだ、触って学ぶ、聞いて学ぶ、点字で学ぶこと​の貢献についてまとめ(おさえ)の授業でした。 最後に講義はしん​どいかな?でも、寝ている人はいなかったから、まずは及第点で​しょうか。
  • 福教大の集中講義

    2012年1月7日(土)「福教大集中講義1日目」

    • 福岡教育大学で行った特別支援学校教諭免許状(視覚障害教育)の教員免許を取るための集中講義の様子です。特別支援学校教員養成課程で視覚障害を専攻したい高校生のみなさんにとっては、進路先を選ぶための参考にもなるかもしれませんね。
    • ただし、この集中講義は、広島大学の氏間が福岡教育大学で行っているものですから、毎年このような授業と同じものが展開されるとは限りませんので、あくまでも学修内容のイメージをつかむ程度の参考にしていただければと思います。
    • さて、本日から三日間、集中講義です。がんばるか。
    • 1日目のテーマは「点字で日本語を学ぶこと、授業を展開すること」がテーマです。
    • 福教大の坂道
    • 午前は事前課題で出していた点訳課題の採点を兼ねて点字表記法のおさらいと、点字を墨訳する課題をやってもらった後で、点字で文を理解す​ることの困難さを体験してもらい、点字での学習の難しさについて​話し合いました。
    • 福教大の集中講義 福教大の集中講義 福教大の集中講義
    • iPad2のスマートカバーは磁石対応黒板等に張り付きます。そこで、最近は作業時間を示したりするためのタイマーなどに大活躍しています。
    • 福教大の集中講義
    • 午後は、盲学校での授業の様子を写したビデオにそって、午前中考えたことのまとめと、全盲や弱視の児童生徒への漢字指導、視覚を利用しないで授業を展開するうえでのポイントなどについて、グループワークを交えながらまとめていきました。
    • 福教大の集中講義

    2012年1月4日(水)「年始ご挨拶」

    • あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。皆様にとって幸多き一年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。